ワイセコエンジンへの道は其の3を迎えました。

前回の時は全てを失ってしまい結構焦っていましたが、今回の企画については、現状エンジンがスペシャル調子がいいこともあり、なかなか乗り気になれないんですよね。けれども夢のエンジンであることに変わりはありません。iいつか載せてみたい。その気持ちでボチボチと。

Stage237に書いたように、ワイセコのスリーブがZ400FXノーマルアッパークランクケースの根元に微妙にヒットしていて、スリーブの熱上昇の際にスリーブが圧迫されて変形し、ピストンに異常をきたすというものを何とかしないといけないという課題が残されていました。
この作業はエンジンを組んでしまってからでは出来ない作業だったのです。
2013年4月22日仕事を終えてから、伊勢のまっちゃんのファクトリーにクランクケースを削りに行く事に。

これでエンジンを組むプロセスに移ることが出来ます。
2013年5月5日15:10 重い腰を上げていよいよエンジンの組みつけを開始。

ヘッド組んでバルブシール忘れていた!みたいな事が無いようにアキヤマ先生にお願いしていたパーツを再度チェックしてみる。
現金が出てきた!2000円!振り込んだお金よりも割引がきいたからとアキヤマ先生が入れてくれたのね。

涙・・。

今頃気づくなんて。手数料でいいのに。先日お逢いしたとき、御礼もいえなかった・・。今頃気づくなんて。

しかしアキヤマ先生はジェントルマンだなぁ。
バラいたゼファー400POSHエンジンと、今回組むZ400FXクランクケースを並べよう。
左がZ400FXアッパークランクケース。右がゼファー400エンジンバラいてそのまま状態。

ヘタレな私は結局スタッドボルトの交換をする力量もなくそのままエンジンを組むことになりました。ゼファー400のスタッドボルトは新品位綺麗なのにね。
15:33 まずはミッション乗せ換え。このギアも乗せ換え。
15:46 クランクを載せ換え。フライホイール外れない。

トーチであぶり倒して何とか外れた。
16:09 仮でクランク入れる。何とか形になってきました。

カムチェーンとプライマリーチェーンとシールを入れないとね。
Stage192の時の様にこの固いプライマリーギアを外す力量もないから、我が家にはプライマリーギアの塊が3つ。コツコツ貯まってきた。550のものがどれなのかしっかり把握しないとね。
ミッションもご覧のとおり。今回はゼファー400ミッションを移植するからこの点は大丈夫ね。
Z550FXとZ400FXのクラッチハウジング。65Tと67T。これだけでエンジンの回転j数を抑えられるというシロモノ。
この日は夕方からスケルトンでシリンダー剥離タイム。

目が〜目が〜。

ムスカ大佐かっ!
結論としては・・・。

剥離せんだら良かったなぁ(爆)

純正のペンキは長年の焼きが入りとてもスケルトンでは剥離しないのでした。
こういう所だけ、綺麗に塗装が取れただけでした。

エポキシちゃんで補修してたんですね(涙)

まぁ。いいかぁ。
刻印もパテだったのです。

399シリンダーではなく、550シリンダーだった事がここで解りました。

ワイセコスリーブか、550スリーブボーリングかは解らない。うっとうしいので、男らしくパテは全て外しました。
いよいよ明日塗ることを決意しました。
2013年5月6日7:20 いよいよ1回目の塗装開始。

後で聞いた事ですが、オキツモの耐熱スプレーは焼いてから初めて固化する為、何回分けて塗っても意味がないとの事(爆)

何やってんだか。
8:20 2回目の塗装開始。

この頃にBBSを見られた皆さんからお電話いただきました。

「まっちゃん!クランクケースも赤かいな!」

「いやいや、550クランクケースは使い道ないからね。マスキングするの面倒なんで載せてるだけなんですよ。」

「あー!びっくりした。」

みたいな。
9:11 3回目の塗装で完成。なかなか綺麗になりました。
近所の人が

「今日は何を塗られてますの?」

「エンジンでございます。」

「精が出ますいね〜。」

みたいな。
9:41 塗装が乾く間に休憩しつつ。腰に負担をかけないように。今日は座ってするぞー!

バルブシール。もう忘れんで〜!
いいね〜。何回体験しても。この新品の弾力は〜。
後で後悔しないようにひとつずつしっかりとはめていきました。
こうして全てのシールが装着されました。
10:07 1個目が完了。
この日はここぞ!というバルブスプリングコンプレッサーの場所が決まっていたので、非常に順調にコッターが装着されていきました。
10:52 全てのバルブが完成。今回はシール入れ忘れという失敗により、16回もこの作業を行うことになってしまいました。4バルブの場合この作業と同じ数なのね。気の遠くなる作業です。
クランクに左右のシールをはめました。92049-1013と92050-081は何が違うのでしょうね(謎)パーツリストと逆さまだけに間違えそうね。

クランクメタルはゼファー400のものがピカイチね。プライマリーチェーンとカムチェーンをかけてとりあえず仮置き。
13:55 ミッションはゼファー400使用するのでシフトフォークドラムもゼファー400から抜き取る。これ結構難儀しました。
これでOK久保恵子。
14:15 折角組んで、ミッションがゼファー400と違うとえらい事なので確かめる。上がZ400FX。下がゼファー400。10ミリはシャフトが長いことが解ります。
本当はゼファー400カイのミッションが欲しかったんですけどね。やっぱりゼファー400でしょ(誰が賛同するのこの投げかけ)
15:05 仮でアンダークランクケースをはめてみる。

カポっ!

案外すんなりいけた。
さて、液体パッキン塗布してボルト締めるか締めないか。腰も限界に来ているしなぁ。

いつするの?

今でしょ!
もう一度念入りに液体パッキンを塗布するところをチェックします。
まぁ、大丈夫そうね。
16:20 液体パッキンを塗布して全てのボルトが装着されました。
16:54 プライマリーギアを嵌めて本日の作業を終了しました。
新品のプライマリーチェーンを注文して正解だな〜。

チェーンはパンパンに張っています。

いい感じです。

ここで、ゼファー400のオイルパンと、オイルポンプが無い事に気づく。

遅すぎ。
部屋を探すとGPz400FとZ550GPのオイルパンが出てきました。
何やGPz400Fのオイルパンにはごっついオイルセンサーが装着されている。
裏側も何やごっついデザインになっている。
Z550GPのものはここにセンサーが付く。
裏側がこれ。これはゼファー400と同じですね。
かつてエンジンオイルダダ漏れで悩んでいたStage014の画像を見てみる。
Z400FXもこのタイプだったのですね。いい勉強になりました。
思案しているときにアキヤマ先生から書き込みいただきました。

「このセンサーは、プレッシャーではなく油量センサーでオイル量が減ると点く仕組みだったと思います。FXは油圧センサーで、イグニッションONで導通します。センサーに点く青赤の線が12Vでセンサー自体がアースになってます。エンジンをかけて、スイッチに圧がかかると断線しランプが消える仕組みです。油量が少なくても圧がある事だけを知らせるセンサーよりも、少なくなったオイル量を知らせてくれるセンサーの方が実際のところ大事なようです。」
車の場合はキーをひねると赤く灯いてすぐ消える。FXもゼファーもそう。でもこのセンサーを装着すれば、キーをひねっても灯かずに、オイルが少ないときだけしか光らない可能性もある。

なかなか選択しづらいところですね。エンジンが出来上がるまでしばらく様子を見ることにしました。
オイルポンプも部屋からようさん出てきました。現在の000FXエンジンにはPOSHエンジンから抜いたゼファー400のオイルポンプが装着されています。ゼファー400エンジンのオイルポンプの方がオイル排出量が大きいと聞いたことがあり、そうしましたが、実際のところは良く解らない。

現在はアールズの9インチ13段を装着しているため、大型のオイルクーラーを装着するゼファー400のオイルポンプの方が無難かもしれない。
2013年5月10日 ワイセコエンジンへの道★其の3 いよいよエンジンカラーリングシミュレーションの時間がやってまいりました。

組む途上のエンジンをひっくり返し、オキツモ半ツヤブラックで塗られたクランクケースにオキツモレッドで塗られたワイセコシリンダーを載せてみる。

ええやん〜!
399cc・・そんなパテは要らないと男らしく取ってもた事にちょっと後悔していました(爆)

でも、なかなかの出来栄えね(笑)
しかし・・です。

Z400Xシリンダーにゼファー400ヘッドは似合わないんです。

何でしょう。この違和感。
色はともかく、Z400FX系のシリンダーが小さい上に、フィンが格段に大きくなったゼファー400ヘッドの、このつなぎ目の違和感がハンパないんですよね。
ストライカーさんのゼファー400エンジンを研究してみると、シリンダーがもはや見えない。つまりサイド廻しでシリンダーの違和感を取り去る事は出来そう。

あとは外に出たヘッドのカラーリングとなる。写真を見ると、ヘッドはブラックアウトに、フィンサイドを地肌です。

ヘッドカバーをこれは何でしょう?ポリッシュかなぁ。メッキにも見えるけれど。結構手がこんでる。
GPz400Fのヘッドカバーを出してきては、やっぱりGPz400Fのヘッドってとてもカッコいいデザインなんだな〜と改めて思いました。
Stage099のウエマツさんのデモカーの写真をずっと研究していました。
北米のヘッドカバーもあるし、どうすればワイセコエンジンをカッコよく見せることが出来るだろうかとずっと考えていました。

ワイセコエンジンへの道は長編になってきましたが、しばらくお付き合いくださいませ〜。
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