今回組み直す愛姫ちゃんのエンジンにはゼファー400のミッションを組もうと決めていました。

理由はドナー君からZX-4のリアを受け継いだ時も、改めてZXR400のリアを組む際にもフロントスプロケットは10ミリオフセットさせていたからです。
ところがStage172のようにPMCさんの10ミリオフセットスプロケ18丁はそのままZ400FXミッションには装着できないのであった。

つまり市販品の530スプロケットで、しかも18丁のもので、10ミリオフセットされたもので、Z400FXのフロントドライブシャフトにそのまま無加工で装着するものは存在しないのです。

肉厚を1ミリ削らないと装着できない。もちろんその都度加工すれば装着は出来る。けれどもそんな手間を毎回する事は出来ないのでした。
次いでStage195のようにゼファー400エンジンならミッションのシャフトが既にZ400FXのものよりも13ミリ外にオフセットされているのでサンスターの普通の530、18丁のスプロケが装着出来たのです。

ならばどうするか。ミッションのみゼファー400にすれば外に出るのでした。

メリットは多いけれど、デメリットもある。そうです。もう元の足廻りは組めないのです。その場合はフロントオフセットスプロケットの逆装着。三歩進んで三歩下がる。水前寺清子もビックリな仕様ならかたはつくけど、そんなカスタムをしている人はいない。
そんなこんなで、2011年12月に入ってからヤフオクでゼファー400ミッションの検索を開始しました。これがなかなか出てこないんですよね。

出てきても写真のようなゼファー400のクロスミッション。十数万円する。こんなのはサラリーマンの私には買えない。
2011年12月11日 この日は搭載されている代替POSHゼファー400エンジンを眺めていました。

「この際、このエンジンをバラしはじめようかな(汗)」

そうつぶやいていました。寒いから冬の間乗らないし、シリンダ、ピストン見てみたい気もするし、でも失敗して全てを失う気もする・・。

あ・あかん。もうちょっと我慢。
ゼファー400のミッションが出てくるまで進まないから、のんびりと。

と思ってたら、シリンダのガスケットはがし、前途多難です。

手ごわいですね〜。相当時間かかりそう。
この日は昼からセコセコと。

部屋だからいいけれど、ガレージだったら凍え死ぬな〜。

ガスケットはがし作業ほど時間がかかって地道な作業はありません。
昼から夕方まで必死で作業しました。

21:00 ようやく綺麗になったシリンダー。

ちょうどその時伊勢のまっちゃんからお電話頂きました。

「ハヤッさんからまっちゃんのBBS見てゼファー400ミッションあるよ〜って連絡あったよ〜!」

「マジですか!ありがとう。早速電話してみますね。」
ハヤシさんにお電話すると、単体で程度もいい様子・・。嬉しいなぁ。早速次の日に取りに伺うことになりました。

いよいよバラシから組むStageに行けそうな様相。その前にバルブシール交換でした(爆)すっかり忘れてました。
2011年12月12日 会社が終わると急いでハヤシさんのガレージに向かいました。

「こんにちわ。」

「まっちゃん、いつも見ていますよ。頑張ってますね〜。」

「まだバラしてるだけなのです。組むことすっかり忘れてますけど。」

「ははは。何とかなりますよ。いざとなったら応援します。ミッションはこちらです。シフトフォークドラムもありますよ。一式でどうぞ。」
とても綺麗なミッションでした。

BBSを拝見されご連絡いただくなんて、本当に嬉しかった。

これで前に進めることが出来る。そう思いました。
2011年12月13日 20:00 いよいよZGPベースエンジンのヘッドのバルブシール交換作業を開始しました。

アキヤマ先生からお借りしたバルブスプリングコンプレッサーの使用方法がいまいち解らない。早速お電話を。

「アキヤマ先生、これどうやって使うの?」

「ダイヤルで調整してベストな位置に持っていくと、そんなに力要らないんですよ。パチンとくるところでベストな位置に合わせます。」

アドバイスどおり調整しました。まだしっくりこない。
1本目のバルブ抜くのに1時間(爆)

コッターをピンセットで抜いていく細かい作業・・。

バルブシールが顔を出しました。

2008年を思い出しますね。

あと7つか〜。
ふんぬ〜!パチンっ!

ここやな〜。

バルブスプリングコンプレッサーのベスト位置を発見しました。

発見したら何のこっちゃあない・・。

ここから作業スピードは劇的に早くなっていきました。
スプリングを微妙な位置まで押し込み、コッターをピンセットで抜いていく作業。

集中力が要る。

コッターだけに肩コッター!
いよいよ折り返し地点まで。
21:53 全てのバルブ抜きが完了しました。

本当に肩コッタ〜。

もうええかっ!

後でエンジン屋さんから聞いたことですが、外す際はプラグレンチを被せて、ハンマーでどつくと、コッターはプラグレンチに収まって簡単にとれるそうです。私は試していないけれど、やっぱりエンジン屋さんはすごいな〜。
ヘッドをひっくり返すとビックリする位、ポート、燃焼室が汚れていました。
北米でクロスカントリーでもしてたんやろか?吸気側のバルブの直前には昆虫の死骸がこびりついている。

この昆虫DNA鑑定してみたいな。

逆輸入だから、日本の昆虫かも知れないな。
違う吸気ポートもカーボンが蓄積して狭くなっていました。

これはお掃除大変そうね。でもどうやって掃除をすればいいかが解らない。
伊勢のまっちゃんはヤフオクに出てる魔法の粉を使ってピッカピカにしていました。私もこれを使用するか悩んでいました。
抜いたバルブ。パーツクリーナーで掃除をしてみましたがなかなかのカーボン蓄積量です。
右のようにパーツクリーナーで掃除をすれば多少は綺麗になりましたが、掃除をする前は左のような感じ。

いよいよ次の日からバルブ擦り合わせを開始するけれど、全部で8本、先の長さにゾっとしました。
2011年12月15日 先輩にタコ道具借りてスリスリ作業は続きました。

汗をかきました。とてもしんどかった。
オブジェにしておいてもいいくらい綺麗になったバルブちゃん。

いよいよここを堺にエンジン組み付け作業にプロセスを移していきます。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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