2011年12月25日 クランクケースを削りに伊勢のまっちゃんのファクトリーまで出かけました。

「まっちゃんよ〜、車メッサ混んでるし、年末のメッサ忙しい時期と思うけど、何とかお願い出来ますか?」

「当たり前ですやん、POSHでどうなるか見たいし、やりましょう。」

伊勢のまっちゃんは快く引き受けてくれました。忙しいのに本当に申し訳ないと思いました。
「でもまっちゃんさん、ゼファー400のクランクケースにハマってたシリンダーがどうしてZ400FXのクランクケースハマらないか本当に不思議ですよね。」

「そうなんさな。理解不能ですよね。このシリンダはゼファー400専用設計なんやろな・・。こうしてアッパークランクケース持ち歩いてウロウロしている人はいないでしょうし・・。」

「うん・・組んじゃったらこの作業は出来ないっスからね。」

「そやな・・。」
そうしているうちに、伊勢のまっちゃんはベルトサンダー、リューターを使いながらケースを削って行きました。
「まっちゃん、アマゾンからPOSHのガスケット届いてるんです。何か削る参考になればと思って持って来ました。」

「まっちゃんさん、これ全く形違いますよ。まず、スタットボルトの位置が合わない。これおかしいんじゃないかな?」

「そんな事ないでしょう。ゼファーカイ用やで・・何がおかしいんやろ。ワシのZ400FXにつけるゼファー400用。これ届いたのゼファーカイ用。何がおかしいんやろ。ゼファー400。ゼファー400カイ・・・・・カイやん!全然違うやん!あかんやん!」
久々にオシッコちびりました。アマゾンさん〜!何やっとんの〜!ピラニヤに喰われてしまえっ!

ひょっとして、ワシが間違った商品を注文してしまったのかいう、一抹の不安も残る。大体ウィスキー飲んでヘベレケになってから注文してるしなぁ。
早速メールを確認すると・・。

あー良かった!

アマゾンさんか、代理店さんの手違いですな〜。

イーコマースも証拠が残るからいいね。しかし、こんなので商品が遅れたらかないませんね〜。まぁ、交換してくれたらいいけども。
2011年12月25日21:00 こうして素晴らしき仲間のサポートにより、愛姫ちゃんのクランクケースにPOSHシリンダーは装着されたのです。

リビングのカウンターにバイクのエンジン載っけて写真撮ってる人は全国に私しかいないでしょう(爆)

しかし、黒のクランクケースにシルバーのシリンダがおしっこちびり。
2011年12月29日 2011年も終わりに近づいていました。この日久々に作業を再開しました。この日はクランクケースを仮組みする所まで行こうと決めました。液体ガスケットを塗ってしまうその前に、実際にクランクスムーズに動くか、ミッション動くかとかを試す事が目的です。

クランクを置いてみました。愛姫ちゃんのクランクメタルを辞め、ZGPベースエンジンのクランクメタルをチョイスしたこともあると思いますが、ジャーナルとクランクメタルのクリアランスは、塗ったオイルが溢れ飛び出るほどにピッタリ感がありました。詳しいことは解らないけれど、素人ながら、これならいけると思いました。
クランクがいい感じなので、引き続きミッションも乗せてみる。

なかなかいい感じかな?
すべて乗っかったところで、まるで液体ガスケットを塗った後のようにクランクケースを被せていきました。結構気を遣います。
シフトフォークドラムのこの爪が、ミッションに収まるようにギアをひとつひとつ左右に動かしながら調整していきました。これでなんとか嵌ってほしいところ。
カポッ。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

うまいこと行きました。

これなら何とかこのまま液体ガスケット塗布していけそう。
2011年12月29日 17:38 クランクケースに液体ガスケットを塗る前にヘッド組みを開始しました。

注文したバルブシールは8個。
何で5個と3個が別々に袋に入ってるのか疑問でした。。

バルブシールはStage102で外した経験はあるけれど、はめたりバルブを組む作業は当時エンジニアリング先生にお願いしていたので初めての体験となりました。
新品のバルブシールは指で押さえるとプニュっ!と弾力があります。このZGPベースエンジンのヘッドからバルブシールを外したときは硬くてパリパリに割れちゃったので、弾力の違いに驚いていました。チェーンスライダーもそうですが、熱がかかるところのゴムパーツは石みたい風化してしまうんですよね。ひとつひとつバルブガイドにはめて行きます。

「プニューっ」

なかなか気持ちのいい作業です。
いよいよすべてのバルブガイドにはめました。
続いて磨ききったバルブを差し込んでいきます。
バルブガイドに引っかかりもなく、スムーズに入っていきました。
何の力も何の技術も必要なく、ただはめるという感じです。
すべてのバルブを差し込みました。
スプリングをはめました。
上にリテーナーを置いていきます。
17:49 いよいよコッターはめ。これが外すときのようにうまくいかないのです。
深く沈ませ過ぎると奥に落っこっちゃうし、いがむと片方しか入らないし、これまた難儀な作業です。

写真のようなラジオペンチでは難しいことを知り、ピンセットに変更。
「こうか〜。やっとはまったぞ〜!」

歓喜の叫び。
「あ・あかんやん〜!メッサずれてるやん〜!」
こうして、またまたはめたコッターを外しました(涙)
うまく行きました〜。
でも、これで1/8の作業だと思うとちょっとブルーになりました。
こうしてすべてのコッターはひとつづつ丁寧にはめ込まれて行きました。

時刻は21:03になっていました。17:49からやりはじめですから、3時間以上も経過していました(爆)
ぶっちゃけ、この作業は、もうしたくない作業のひとつかな(爆)
21:50 いよいよクランクケースを組む作業に。

この時間からまだやるかね〜、しかし。

でも、勢いのあるうちに済ましてしまうのがMDS☆WEBの醍醐味なのです。
今回使用するのはアキヤマ先生からお借りしている信越シリコンさんの一液型RTVゴム脱オキシムタイプのブラック。
サービスマニュアルを見ながら、塗る場所を入念にチェックしました。
クランクメタルのところ、前には塗るけれど、後ろ側は塗らないみたい。

どうしてなんでしょう?解からなかったけれどサービスマニュアルの通りに。
22:08 いよいよ液体パッキンの塗布を開始。どれくらい塗ればいいかさっぱり解からない。
しかし、今見るとへたくそやな〜。

後から聞いた話ですけれど、これでもメッサ多いみたいです(爆)
クランクメタルのあたりは特に気を遣いました。
一度はめていた状態のまま液体パッキンを塗りましたので、クランクはすんなりと収まりました。

すかさず、トルクレンチでボルトを締めていきました。
ここのネジはネジ切れちゃいそうなくらいです。

2.5kg-mってごっついなぁ。高回転で廻るクランク押さえてるネジですものね。
いよいよワンウェイクラッチを装着開始。ギアが干渉して、なかなかはまらないんです。緩めるとまた中のバネ落っこちそうになるし。
何とか定位置を確保しながらシャフトを突っ込んでいきました。夜も遅かったけれど、ちょっとだけ叩いて入れ込みました。
何とかはまったけれど、奥っ側のベアリングが底付きしないんさな〜。

なんでかな〜。特殊工具か何かがいるのかな?
しかしバラす時にはあれだけたるんでいたプライマリーチェーンがパンパンに張っていました。これはいい感じかも・・です。

時刻は23:00になっていました。夜も遅いので、明日にすることにしました。
ゼファー400のオイルポンプはZ400FXのものよりも容量が大きいとの情報を得ていました。オイルポンプを双方バラして確認していないのですが、この情報を参考にして次の日はゼファー400エンジンからオイルポンプを抜き取ろうと決意しました。
2011年12月30日 11:03 愛姫ちゃんにゼファー400エンジンを積んだまま、キモ抜き開始・。
ズボっ!無残にもキモは抜かれました。
ゼファー400エンジンの下側を覗くと、ベアリングの位置は組んだ愛姫ちゃんのエンジンと全く同じでした。ふぅ・・。
エンジンをフレームに載せたまま、オイルパンを外すものではありませんね。

周りがオイルでグズグズになりました。でも今しか確認できない事項もたくさんありました。
丸印のワンウェイクラッチのセルモーターがあたるギアもガタガタしてたのですが、これもゼファー400のものを触るとガタガタしていたのでした。

ゼファー400エンジンが実際に手元にあってよかったなぁ・・。こういうの不安材料は実車がないと確認できないですからね。

ちなみにこのギアはZ400FXのものは穴は開いていない事も発見しました。
こちらがZ400FXのワンウェイクラッチ。穴が開いてないでしょ。

軽量化なのかどうかは解かりませんが、このギアのところがグラグラせずにしっかりしています。

Z***GPのものも穴が開いていました。
ゼファー400のオイルポンプを装着した後、アキヤマ先生にお願いしていた3つのリングを準備。
リングを装着。装着といっても載せただけですけども。
ゼファー400のオイルパンも綺麗に掃除。

あとはガスケットを間に入れてネジ締めだけになりました。

でも、締めちゃうと、もうあけられないしなあ。

ちょっと休憩。何か忘れ物ないかなぁ。
こちらがガスケット。
置いてみると、前のところはガスケットとか関係のないシールだけなんですね(汗)

ずっとそうだったのですね〜。何だか心配。

こういうところは液体ガスケット塗っておいたほうがいいのかな?

いや・・いらん事は辞めておこう・・。
ピンポーン♪

POSHのゼファー400用ガスケットが届きました。えらいタイミングですね〜。

我が家の2階でシリンダ、ヘッドまで組みたい。でも重いから降ろせない。木製ガレージだとこの時期は寒すぎて長くて20分が限界ですしね。

う〜ん。難しい選択ですね。
2012年1月3日0:08 ついにエンジンをいじりだして年を越えてしまいました。ミッションのところね・・。ここのシールはアキヤマ先生から是非換えておいたほうがいいよとアドバイス頂いたところ。

ところがリングシールが思うように外れないんだな。同じ大きさの何かを当てて叩けば外れそうなのですけども。

ゼファー400のカバーをそのまま外して使用しようかな?
シフトレバーASSYを組む。

ZFX(愛姫ちゃんの)、ZGPどちらのレバーを装着してもグラグラになっちゃうのです。

ZGPのクランクケースにこれを入れるとグラグラにはならない、しっかりしてる。そう、つまり、愛姫ちゃんのクランクケースのメス穴が減っているのです。

これは治しようがないかな。
こういう方向のグラグラです。

ケース側のこういった消耗部分って、もう、どうしようもないしブルーになりますね。プロショップにお願いすればアルミ流して、もんで、していただけるのでしょうね。でも、とてつもない作業です。もう、あきらめる事にしました。
いよいよ朝が着たらオイルパンの装着を行う。そう思いながらこの日は寝ました。
2012年1月3日8:00 いよいよオイルパンの装着を開始。

順調に作業は進む。

さて、トルクレンチで締め付けると・・・・


「パキンっ!」

なんや嫌な音やな〜。
早速オイルパンのネジを切ってしまった(悲)

「まっちゃん、30年前の旧車なんやでな〜。組む際ネジはトルクかけ過ぎやんほうがええに〜。」

鈴鹿さんからアドバイス頂いていたのに・・・。
ど・・どうしよう・・。

もう一回オイルパン外してみる。

「ネ・・ネジ。で・・出てるっ。」

もう真剣に必死で引っ張り出しました。
2回目の締め付けを開始・・。


ボキッ・・!


何?
今度はここ。

愛姫ちゃんのオイルパンのネジは、少しトルクかけただけで折れる事に気づきました。

全てのオイルパンのネジをゼファー400のものに交換して締め付けました(汗)

またゼファー400率上がりました(爆)
エンジンをひっくり返して、このキャップのリングを新品にしてはめ込みました。
チェーンの後ろのアジャスターをビス止めしました。

はっ!

気がついたこと・・。

もう、ネジやら何やらをケース内に落とせなくなっていました。

やばかった。
この状況で愛姫ちゃんのフレームに載せることにしました。

2012年1月3日の昼が勝負になっていました。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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