2011年11月23日 Stage001から搭載していた愛姫エンジンちゃんの全バラが終わったところで、いよいよ今回中身を抜き取る角ヘッドZGPベースエンジンを台に載せました。

ヘッドのボルトを外しました。北米仕様でヘッドカバーの前方がどでかいことになってます。ブローバイガスを抜く穴ポコらしい。詳しいことは解りません。

さてさて祈祷その1・・!

ヨシムラかモリワキのカム入っててください。お願いします!
かしこみ〜。かしこみ〜。かしこ〜。

カパァ・・・。

「あ・あかん・・・・ノーマルやん!」

残念ながら、ノーマルのカムちゃんでした(悲)

お宝探偵団じゃあるまいし、そんなにいい話はないですよね。
早速例のガバナを装着してTマークを正確にあわせてみました。
当たり前の話かも知れないけれど、バルブタイミングは愛姫ちゃんのものと全く同じでした。同じく、サービスマニュアルP75どおりの吸気側カムシャフト側はカムチェーン43番目と44番目の中間とカムスプロケットZ/5の位置・・。

ノーマルの状態を見てのことなのに何故かオシッコちびり。例えばCBX400Fのエンジンバラしてサービスマニュアルと一緒やった!とオシッコちびる人はいないでしょう。GP系ノーマルエンジンを手に入れて、しかもバラして観察をする。そんな機会はそうそう無いんですよね。

今まで走ってたカスタムエンジンと同じ。

だから感動しているんです。
排気側に至ってもEXマークとカムチェーン1番目がピッタリ。

愛姫ちゃんと同じ。疑ってはいなかったけれど、うれしい。

問題は組むとき。

これらがずれないように、メッサ写真を抑えておこう。
カムの切っ先(きっさき)の位置はこんな感じ。

愛姫ちゃんのエンジンと同じく双方綺麗に外を向いています。

いい勉強になりました。
あと、愛姫エンジンちゃんのカムはstage102でヘッド毎、ササキさんからアキヤマ先生を通じて譲って頂いたものなんです。

だからヘッドもカムもGPz400Fのもの。

ZGPベースエンジンのカムとGPz400Fのカムは刻印が違うものでした・・・。

当たり前ですか・・。
カムのオムスビの形状も全然違いました。

こちらが今回のZGPベースエンジンのカム形状。

オムスビの山型がかなり鋭角なんですよね。

とんがっている感じ。
こちらがGPz400Fのカム。

ゆるやかなカーブを描いているんです。

写真では解りずらいかな?

触るとメッサよく解かるんですよ。

GPz400Fの方がハイカム。リフト量もおおきければ、バルブが開いている時間が長いんですよね。職人の世界。Kawasaki職人の技なんです。よく出来てます。
右の方がおむすびが緩やかというのが解りますかね〜。

これは皆さんに触って欲しいな〜という感じです。
後日、Z400FXオーナーの方から手持ちのモリワキハイカム画像を送付して頂きました。やっぱりGPz400Fのカムとよく似た形しています。超ハイカムなのですね。山も高いように見えます。超ハイリフト、ハイカムなのでしょう。

Z400GPで当時レースで活躍したカム。19万円の価値があるものはそれなりに価値があるような気がします。

私のような普通のお小遣い制のサラリーマンにはグリム童話のサックスを眺める少年のような・・・到底手の届かない高値の華なのですよね・・。
2011年11月25日 実はカムプラグのボルトの一個をナメかけてて、この日はトーチと高価な10Pのソケットを買ってきて、あぶってはあぶって、ようやくカムプラグ全部を外すことが出来たのであった。

もうちょっとでトルクを失うところまで。

非常にやばかったです。

いよいよ、ヘッドを外します。祈祷その2・・。

お願いですから、おいしいピストンついててほしいな。
かしこみ〜。かしこみ〜。かしこ〜。

カパァ・・・。

残念ながら、ノーマルじゃった(爆)

そうはおいしいお話もないわな〜。
ピストンは思いほか綺麗でした。

このZGPベースエンジンちゃん、ひょっとして走行距離少ないのかも知れませんね。
素人だから解からないけれど、とっても綺麗だと思います。
ここで、ピストン形状に大きな違いを発見しました。

左がZGP、右がZFX、ピストンの盛り上がり度合いが違うんです。

ZGPエンジンのほうが、微妙にハイコンプなのです。
この時点では、何故に形が違い、どのパーツが出るのか全く知りませんでした。
12月4日にイトウ君のガレージで忘年会が開催されるニュースを聞きました。アキヤマ先生からそれまでにパーツリストが揃えば沼津で全パーツを注文し12月4日にご持参しますよ〜とお話頂きました。本当に有難いお話です。

2011年11月26日。Z400FXのパーツリストを片手に交換パーツ拾い出しました。Z400FXパーツリストだけに、ヘッドガスケットの品番と、ヘッドカバーガスケット(Z400GP・GPz400F)の品番が解らずという感じでした。鈴鹿さんやmcさんが私のBBSの書き込みを見てZ400GP・GPz400FのヘッドカバーガスケットとZ***FXのヘッドガスケットの品番を調べて教えて頂いたのです。こちらも本当に嬉しいお話でした。一度エクセルで集計してみました。

47,694円也。

メッサ高い(涙)エンジンOHをする事はこれだけのハード費用がかかるのか〜とイニシャルコストの高さにオシッコちびっていました。
2011年11月27日 自分の中で必要最低限のパーツを注文するセコイ案が生まれつつありました。

カムチェーンや、プライマリーチェーンは新品交換するものの、クランクメタル(8,190円)などはセコく省くというもの。

31,312円まで抑えることが出来ました。早速アキヤマ先生に部品の注文をお願いしました。

ここまで来て解ったことはカムチェーン5,681円、プライマリーチェーン8,243円であり、サードパーティ製よりも、Kawasaki純正の方が相当安いという事でした。サードパーティを非難している訳ではありません。別に絶版で入手不能なパーツのリプロ提供のサービスも行っているわけですしね。
2011年11月29日 クラッチハウジングを外す際に、ピストンを傷つけちゃいそうだから、外す作業を開始。 スポッツ・・。あれれ・・?

愛姫ちゃんのエンジンのピストンはピストンピン抜く際に何しても外れずにアキヤマ先生に電話したのだった。

「アキヤマ先生、ピン抜けないんですけど・・。」

「棒突っ込んで叩いてください・・。大丈夫ですから・・。」

相当叩いて外した記憶が。それが何と、今回は指で抜けちゃうという。
外してみると、何や、ピストン汚いなぁ。
裏側はこんな感じでした。

ピストンの裏側がメッサ焼けていました。

これはヤバいのかも知れません。
全部こんな感じでした。

特に2番と3番の焼けがひどかったのです。

やっぱりZ400X系のエンジンって、2番と3番が何か弱いのでしょうね。
このベースエンジンも、プライマリーチェーンを覗くと、結構たるんでいました・・。愛姫ちゃんのエンジン程ではなかったけれど。

プライマリーチェーンってこんなものなのかな。今回はセコイ案で新品発注しましたので、交換前と交換後の貴重な画像になります。

しかし、スタッドボルトまわしは、カブトムシの幼虫飼える位にゴミ溜まってるなぁ・・。
この日はクラッチハウジングを外すために会社帰りにホームセンターで30のソケット買ってきたので、電動インパクトで廻してみました。

ガガガガガガガガガガガガ。


スポッ。


ちょっとあっけなかったです。
電動のインパクトで緩んだということは、締める際も電動のインパクトでいいということなのかな?

いえいえそんな事はないと思います。
2011年11月30日 ピストンなんですけど、今回使用しようと考えているヘッド面が盛り上がっているものね。ZGPベースエンジンのピストン。

愛姫ちゃんのピストンと並べてみると解かるんですけど、ピストンリングが減っている。
計測器とかは持ってないんだけれど、リングを指で押さえると全然違うんだな。

ムニューって入っちゃう。
愛姫ちゃんのエンジンのリングは押し戻す力、弾力があるんですよね。
愛姫ちゃんのエンジンは2008年に新品のピストンと新品のリングにしました。Kawasakiのパーツリストによると、ゼファーのものと型番が共通になっていました。そのとき新旧を比較すると、共通品番というもののゼファーの方がピストンに穴がたくさん開いていたんです。改良されていたんです。

2008まで私が装着していたZFXのピストンは、現在リングが新品に交換されて伊勢のまっちゃんのマシンの心臓に移植されています。

こういうのは、じっくり見ちゃうといけないのかもしれない。
裏側を比較するとご覧のとおりです。

2008年に新品にしただけあって、愛姫ちゃんのピストンはとても綺麗なんですよね。

リングを交換してヘッドが盛り上がってるZGPのピストンを使用するか、愛姫ちゃんのピストンはリングも行けそうだからそのまま使用するかが今回のポイントとなりそうです。

ちょうどその頃、イトウ君のガレージにゼファー400のエンジンがあるというニュースを聞きました。
2011年12月4日の忘年会はイトウ君のガレージで開催される予定。

アキヤマ先生から注文したパーツ以外に、バルブコンプレッサー、オイルストーン、液体ガスケット、シックネスゲージ、フライホイール外しまでお貸し頂く事になりました。本当に有難いお話でした。

イトウ君のガレージにあるゼファー400エンジンを持ち帰り、ミッション、カムチェーンテンショナー、オイルポンプを流用する予定にしました。
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