2011年4月16日 10:07 この日は朝から伊勢のまっちゃんのところに遊びに行くことにしました。途中Aコープ南豊で休憩を。

コロクラコロクラコロクラコロクラコロクラ・・・。

アイドリング時のコンロッドかクランクか音がまた大きくなっていました。

「もう限界かもしれないなぁ・・。」

そう思うと何だかブルーになりました。
「まっちゃん(伊)さん毎度です。」

「あれっ!まっちゃん、POSHシリンダのゼファー400エンジンまだ届かないの?」

「はははは。そろそろかもです。」
結局のところ、Stage188で発見した魅惑のエンジンは無事落とす事が出来ました。金額は34,500円也。お小遣い制のサラリーマンにとっては高値の華。○国人パブに3回は行ける計算となる(爆)エンジンを売りつつ、その資金をあてがい・・買う。まさしく自転車操業な状況なのでした。

「今日はゴルゴさんのガレージにご挨拶に伺おうと思っています。」

「ははは。ゴルゴさんも楽しみにしていましたよ。まっちゃん来るの。」

「そうですか。ゴルゴさんのモリワキ600はどうしても見たくてね。」

「多分喜ぶことと思いますよ・。」
ゴルゴさんのZ400FXはその昔、謎Zさんの手により仕上げられたモリワキ600ccピストン、GPz400Fヘッド、FCR32、チタンモンスター装着というとてつもないモンスターメニュー。

XJR400前後ホイール、スイングアームはZRX400のものを使用し、とてもバランスのいいマシンとなっているらしい。

一度は拝見したかったのです。

11:05 ゴルゴさんのお店にお伺いしました。

「あーれーっ!まっちゃんじゃないですかぁ。どうされたんですか!」
「いやいや、Z400FXに乗ってるなら明和の赤い彗星号を一度は拝んでおかないとね。実車をどうしても拝見したくてね。」

「こんにちわ。」

「おおぉ〜タニさんもおみえですか。」

タニさんは若干10代の若者ながら、Z400FXのオーナー。このお店のオーナーであるゴルゴさんと、お店で働く若い整備士さんも同じバイクのネタで盛り上がるなんて・・。いい会社だなぁ・・。うらやましい。
明和の赤い彗星号は現在組み上げ中でした。ゴルゴさんはFCR32を辞めて、TMR32に変更の最中でした。TMRのアルミファンネルがおしっこちびり。かなり渋い。

「ゴルゴさん、このエンジン、相当速いんじゃない?」

「これが遅いか速いかはこれしか持っていないから解らないんですよ。そんなに廻さないですしね。」

「そうなんですか。何だかもったいないような気がしますね。」

「はははは。まっちゃんは廻しすぎですよ。普通エンジン3年で逝かないですからね。でもインチキさん所属なら仕方ないかな?」
「はははは。そうかもしれません。一眼レフ積んで、低速トルクを楽しみながら大台ケ原までゆっくり風を感じながら走るバイクですよね。」

「何で大台ケ原なんですか?」

「知らん。」

みたいな・・。

「ところでPOSHシリンダーのあのゼファー400エンジン落とされたのですか?」

「はい。何とか無事に落とせました。」
「いつ頃届くのですか?」

「多分今日くらいには届くと思いますよ。」

「楽しみですね。」

そんな会話の中、ゴルゴさんの赤い彗星を隅々までチェックしていました。

「謎Zさんも細かい作業されるのですね。先日もMDC777さんのグランプリスペシャル見ながらそう思いました。」
「確かに、ZRX400のスイングアームのピポット部などは、ややこしそうなんですけどね、カラーが押し込んであったり。でもこのマシンは上手くついていますよ。」

「あれっ。スイングアームが無い・・。」

「こちらです。伊勢のまっちゃんに、剥って頂いて、半艶塗装してもらいました。」

「これは綺麗だなぁ・・。三重県にはメカニックさんおるし、塗装屋さんもいて、いいね〜。これは早いところ組んで走りに行かないといけませんね。」
「そうですね・・。まっちゃんのNEWゼファー400エンジンも圧縮とかあるといいですね。こればかりは神に祈るしかないですね。」

「ヤフオクですからね。当たりもあればハズレもある。エンジンだけは何故売られたか?の疑問を考察すると・・・寒い予測しかないですね。」

「まっちゃん、検討を祈りますよ。」

「了解しました。」

こうしてゴルゴさんのお店をあとにしました。
12:08 家に着きました。何だか大きい木箱が届いていました。遂にゼファー400エンジンが届いた様子。

「父ちゃ〜ん。何だか大きいの届いてるよ〜。あれ何なん?」

「あれ?バイクのエンジンやに。」

「ちょっと前も買って取りに行って、また買ったん?」

「はははは。前のは今売りに出してるのよ〜。今、軽四に積んであるよ。」

「父ちゃん、好きやな〜。ご飯出来たに〜。」
お昼ごはんを食べている最中も興奮冷めやらずで、このエンジンのことが気になって気になって仕方がなかった。

どんなんやろ。程度はいいのかな・・。クランキングするかな〜。みたいな心配が絶えない・・。

ちょっと覗いたろ・・。
「うわぁ〜。ゼファー400ヘッドやないか〜。エンジンもシルバーやないかぁ〜・・・・・そらそうや・・ゼファー400エンジンだものなぁ。」

Z400FXオーナーが、ゼファー400エンジンに興奮してたらいけないんでしょうけど、正直興奮して、飯も喉を通らなかった(笑)

今日積むか積むまいか・・・。

よし、積もう・・。

そう決意しました。
13:00 いよいよ作業開始・・。

梱包木箱からエンジンを出してみました。

すぐさまポイントカバーを開けて、クランキングを。

スルンスルン。

キタ━(゚∀゚)━!!!!!

いい感じっぽい・・。
POSHシリンダー。

これは結構大きなロゴ。

今までグランプリスペシャル仕様の赤シリンダーだったので全てシルバーなエンジン仕様がとても新鮮に感じました。

「まっちゃん、これリミテッドのエンジンですか?」

「誰が見てもゼファー・・。」

みたいな。
スプロケがつくシャフト部分。

Z400FXとは全く形状が違うものでした。

シャフトがメッサ長い・・。
ちなみに520-17丁のスプロケをはめてみると、写真のとおりごっそり奥まで入ってしまうのです。

スプロケットロックプレートだけで外側に固定される仕組み。奥にカラーも何も当たるものがないのです。


本当かいな・・あーコワ。

以前、Stage172でPMCさんのゼファー400用530の18丁フロントスプロケットを購入して、厚みが10.0ミリで入らなかった事を思い出していました。
謎Zさんの紹介により、伊勢のOさんのところで1.0ミリ肉厚を薄くして頂き、ようやくZ400FXのドライブシャフトにはまった記憶・・。

つまり、Z400FXの奥に存在するカラーからスプロケットロックプレートまでの距離は9.0ミリジャスト・・。だから1.0ミリ削ったのです。

ゼファー400の場合はそんなの関係ねぇ♪の世界だと言うことがこの時初めて解ったのでした。

解体屋ジョージ君のお店で何度も何度もゼファー400エンジンを見てきたのに、私はいったい今まで何してたの?という感じでした。


情けない。
15:29 愛姫ちゃんからエンジンを降ろす段取りも結構進んできました。
CRキャブ、イグニッションコイル、オイルテンプコード、プラグコード、ワイヤー類、ステダン、オイルクーラーそしてマフラーなどなど・・。

エンジンにまつわるパーツの多いこと多いこと。

地道に外していきました。
15:40 いよいよエンジンを降ろす時がやってきました。

あかんあかん、フレームガリガリ君になるわ〜。

慌てて松阪のアピタまでフレームにかぶせるゴムホースを購入しに行きました。
16:39 アピタでゴムホースを物色。メッサ太いホース・・。いいのがあるものです。
次に、アールズオイルクーラーのフィッティングパッキンの代替探し。

そう、オイルパンから飛び出てるパーツの接合部分のリングね。

鈴鹿さんから、ホームセンターのやつで十分オイル止まってるに・・というアドバイスを事前に頂いていた。

さてさて・・シャワーの頭とか置いてあるし・・。

確実に風呂場の売り場だな・・。
前回ココに買い物に来たのは、Stage094ですかぁ・・。

もう3年になるのね。

Z400FX純正フロントブレーキキャリパーのOリングだったな・・。

懐かしい。





この売り場、愛用しすぎ。
アールズオイルクーラーのフィッティングのOリングとかきちんと本当に頼むと高いんだろうな〜。

138円で2つもついてくるのだ。

サイズは写真のとおり。

こうして足りない部分は全て購入しました。
17:52 エンジンとフレームを固定するボルト類を外していきました。

いよいよ持ち上げる・・。

ふんぬ〜!!

ゴソッ・・。

あ・・・・あかん。エンジン落ちた・・。

エンジン位置、下がってるだけやん〜。
この4月に高校に入学したばかりの息子を呼びつけました。

「佑ちゃんな、説明するわ。」

「父ちゃん、何でも言ってな。」

「お前ええ子に育ったなぁ・・。そんな事言ってる場合かい〜。」

「父ちゃん、どうすればいいの?」

「ワシな、このエンジン気合で上に上げるからな、佑ちゃんはな、ちょっと横にずらして欲しいんさ。」
「父ちゃん、このエンジン持ち上げられるなら、横にずらせるんじゃないの?」

「無理無理無理無理・・・・っ。←さっきから何度も試みた。要するにな、上げる力で、エネルギー100%使い果たしてるからな、横にずらすエネルギーが全く残ってないのね・・。頼むわぁ、力貸してくれるか。」

「グーッ!」

「横にずらしたらな、この下の棒の上でバランスとっててな・・。ワシその間にその方に向かうからな・・。」

「よーし・・行くぞー!せいのー!」
18:01 「とうちゃん、あかん!」

「せいのー!」

「とうちゃん、あかん!」

5回目位だったか、スタッドボルトや、なんだかんだ干渉する場所へのチェックなど学習能力がつき、ようやくエンジンは降ろされたのだった。

「父ちゃん、もういい?」

「ありがとう。ワシな、もう残りエネルギー使い果たしたわ。」
18:15 「まだ、何かあるの?」

「今度はこの銀のエンジンを積むんやで。今の作業の逆ね・・。でもな、佑ちゃん、もうワシは動けないわぁ・・。」

「えーっ!じゃぁどうすればいいの?」

「佑ちゃんは、もうええよ・・。ありがとう。今から怪力男呼ぶでな。」

「ひょっとして、トミちゃんおじちゃん呼ぶの?」

「そうそう、あのおじちゃんなら何とかしてくれると思う・・。」
18:40 ナオちゃんに電話をしました。

「ひでやん〜!エンジン積んだか〜?」

「まだなんさー。」

「相変わらずヘタレやなぁ〜。」

「男の中の男、出て来いや〜!」

「解った。今から行くわ。」

「ありがと〜。」
こうして時間は経過していきました。

すっかり暗くなっていきました。
19:34 ナオちゃんはやってきました。仕事疲れだというのに。

「ナオちゃん、すまんなぁ・・。ワシなぁ、もう無理なんさ・・・。」

「アンタは気合が足りん。気合がぁ・・!それでもバイク乗りかぁ・・どれや〜。ひでやん!これかぁ!。こんなもん、楽勝やないか〜!」

「あんたー、軽く持ち上げるなぁ・・。あ・・ちょっとそのまま持ってて。」

「これでええんかー!」

「そうそう、そのまま持っててよ・・。」
「これでええんかー!」

「そうそう、右・・右っ」

「これでええんかー!」

「そうそう・・そのまま・・。ボルト刺すわ〜。」

「これでええんかー!」




付いた・・・。
「ひでやん〜!付いたか〜。」

「しかし、あんたは凄いなぁ。一人でエンジン積んじゃうんだから。」

「こんなもん、楽勝ポイポイやで〜。」

「楽勝の意味はわかるけど、ポイポイの意味が解らん。けれど、まぁ、ええなぁ。しかしアンタは凄いわ〜。」

19:34 ナオちゃんが着てから5分後にゼファーエンジンが装着されたのである。
私の愛姫ちゃんのパーツ比率が97%ゼファー400になった瞬間である。エンジンだけに、やっぱり一目でゼファーはきっついかな。でも、こうして中学からの親友が自宅まで来てくれて、エンジンが積まれたことは私にとって感無量なのでした。

「ひでやん、銀のエンジンとか、ありなん?」

「Z400FXの世界じゃ、無しかな?」

「このエンジン積んだら、速くなるの?」

「実際にエンジンかけてみないと解らないかな?」
「今晩何とかエンジンかけて、明日針テラスまで出てこいさ〜。」

「どんなエンジンかも解らないのにそんな遠いところまで走れるかぁ!無茶苦茶やなぁ。」

「ちゃんと走れたら来る?」

「無理無理・今からいろんなホースやコイルつけてたら夜中やに。」

「気合が足りん!気合がぁ!明日行こうに〜!ひでやん〜!」

「かかったらな。ちゃんと走ったらな。でも圧縮とかわからないしね。」
「謎Zさんがこちらにコンプレッションゲージもって向かってるに。な〜頼むで明日行こうに〜。」

「どうしてもワシが行かなあかんのかいな。」

「当たり前やろ〜。」

こうして、エンジンにキャブ、ワイヤー、ホース類が装着されていきました。
21:44 謎Zさんがおみえになりました。

「まっちゃん、やってるね〜。もうセル廻るのかな?」

「遠いところまでありがとう。何とかセルは廻りますよ。」

「じゃぁ、圧縮比計測しましょうか・・。」
1番10.0 2番12.0 3番11.5 4番12.0

「謎Zさん、これってどーなん?」

「中古のエンジンなら上等でしょうね。かなりハイコンプなエンジン。まっちゃん、これはアタリですよ、いいエンジンに出逢いましたね。」

ホッとする瞬間でした。
「ひでやん〜!明日針まで行けるなぁ〜!」

「どうしても私を連れて行こうというその執念に脱帽やわ・・。走れたらね。走れたら行きましょう。」

「さすがひでやん!ええ感じやわ〜。」
「謎Zさんもう走れるの?」

「ゼファー400のスプロケカバーないの?」

「ないなぁ・・。このエンジンには付いていなかったよ。いるの?」

「このままだったらミッションチェンジできないですよ。カバーはミッションのシャフトの支柱的な役目もある。ゼファー400のセルモーターカバーとっちゃいましょう。」

「そういえば、このセルモーターカバーがあると、Z400FX純正のスプロケカバー付かないなぁ。」
22:56 こうしてセルモーターカバーも外され、ゼファー400エンジン換装は最終局面に。 23:18 いよいよ試運転の時がやってきました。

セルモーターを廻す。

シュルルルルルルルルル・・・。

「何ですか、この軽いセルモーター音は・・。これかぁ、Z400FX.comでゼファー400のセルモーターは軽い音がすると書いてあったのは。」

シュルル・・・ブフォッ!ボボボボボボボボボボボボッ。

火がはいったぁ〜!!
「ちょっと走ってきますね。」

「行ってらっしゃい・・♪」

ボボボボボボボッ・・フォーン、フォンフォンッ!

今までに体感したことのないゼファー400のショートストロークエンジン。フォン、フォンって言ってる割には何のクランクの振動も伝わってこない。まさしく電気モーターのような、ホンダのエンジンのような感じなのである。

1速・フォーン!2速フォーーン!3速フォーーン!4速フォーーン!

「おおぉー!ちゃんと走る(爆)ちょっと廻したろか?」
シュバーーーーーーーッ!ピャーッ!

「おおぉーっ!6000回転まですぐやないの〜。これは伸びるなぁ。」

素晴らしい加速。

メーターを見た。6速6000回転、ぬわわ20キロ位は出てるのかな〜と思ってメーター見たら1ぬわわキロちょっと・・。

は、速いけど、お・・・音だけかい〜。

これはスプロケ換えないと話にならない。
23:33 家に帰ってきた。

「ひでやん、どうやった?」

「メッサ廻るし速いなぁ、でもひょっとすると音だけかなぁ・・。」

前のエンジンの際は

フロント18丁、リア39丁そしてZ550FXクラッチハウジング  今回は
フロント16丁、リア39町そしてZep400クラッチハウジング。

6速6000回転ぬわわキロちょっとでは話にならない。
ゴルゴさんと伊勢のまっちゃんさんも、様子を見に来て頂きました。

「まっちゃん、どう?」

「結構速いなぁ。でもギア比を何とかしないと駄目ね。」

「でも、今日はよく頑張りましたね〜。午前中は伊勢にいたのですからね。」

「そうでしたね、伊勢にいました。そう考えるとよく頑張ったかな・。」
ナオちゃんのエンジン持ち上げ、謎Zさんの圧縮比計測など、遠いところからこうしてお手伝いに来て頂いて感無量でした。

たくさんの友人が来てくれたのです。本当に嬉しかった。

こうして、ゼファー400エンジンは無事装着する事が出来ました。

「ひでやん〜!明日は8時出発やでな〜っ!」

肝心な事を忘れていた。

明日は針テラスZミーティング・・。まぁ、何とかなるかな?
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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