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![]() コロクラコロクラコロクラコロクラコロクラ・・・。 アイドリング時のコンロッドかクランクか音がまた大きくなっていました。 「もう限界かもしれないなぁ・・。」 そう思うと何だかブルーになりました。 |
![]() 「あれっ!まっちゃん、POSHシリンダのゼファー400エンジンまだ届かないの?」 「はははは。そろそろかもです。」 |
![]() 「今日はゴルゴさんのガレージにご挨拶に伺おうと思っています。」 「ははは。ゴルゴさんも楽しみにしていましたよ。まっちゃん来るの。」 「そうですか。ゴルゴさんのモリワキ600はどうしても見たくてね。」 「多分喜ぶことと思いますよ・。」 |
![]() XJR400前後ホイール、スイングアームはZRX400のものを使用し、とてもバランスのいいマシンとなっているらしい。 一度は拝見したかったのです。 11:05 ゴルゴさんのお店にお伺いしました。 「あーれーっ!まっちゃんじゃないですかぁ。どうされたんですか!」 |
![]() 「こんにちわ。」 「おおぉ〜タニさんもおみえですか。」 タニさんは若干10代の若者ながら、Z400FXのオーナー。このお店のオーナーであるゴルゴさんと、お店で働く若い整備士さんも同じバイクのネタで盛り上がるなんて・・。いい会社だなぁ・・。うらやましい。 |
![]() 「ゴルゴさん、このエンジン、相当速いんじゃない?」 「これが遅いか速いかはこれしか持っていないから解らないんですよ。そんなに廻さないですしね。」 「そうなんですか。何だかもったいないような気がしますね。」 「はははは。まっちゃんは廻しすぎですよ。普通エンジン3年で逝かないですからね。でもインチキさん所属なら仕方ないかな?」 |
![]() 「何で大台ケ原なんですか?」 「知らん。」 みたいな・・。 「ところでPOSHシリンダーのあのゼファー400エンジン落とされたのですか?」 「はい。何とか無事に落とせました。」 |
![]() 「多分今日くらいには届くと思いますよ。」 「楽しみですね。」 そんな会話の中、ゴルゴさんの赤い彗星を隅々までチェックしていました。 「謎Zさんも細かい作業されるのですね。先日もMDC777さんのグランプリスペシャル見ながらそう思いました。」 |
![]() 「あれっ。スイングアームが無い・・。」 「こちらです。伊勢のまっちゃんに、剥って頂いて、半艶塗装してもらいました。」 「これは綺麗だなぁ・・。三重県にはメカニックさんおるし、塗装屋さんもいて、いいね〜。これは早いところ組んで走りに行かないといけませんね。」 |
![]() 「ヤフオクですからね。当たりもあればハズレもある。エンジンだけは何故売られたか?の疑問を考察すると・・・寒い予測しかないですね。」 「まっちゃん、検討を祈りますよ。」 「了解しました。」 こうしてゴルゴさんのお店をあとにしました。 |
![]() 「父ちゃ〜ん。何だか大きいの届いてるよ〜。あれ何なん?」 「あれ?バイクのエンジンやに。」 「ちょっと前も買って取りに行って、また買ったん?」 「はははは。前のは今売りに出してるのよ〜。今、軽四に積んであるよ。」 「父ちゃん、好きやな〜。ご飯出来たに〜。」 |
![]() どんなんやろ。程度はいいのかな・・。クランキングするかな〜。みたいな心配が絶えない・・。 ちょっと覗いたろ・・。 |
![]() Z400FXオーナーが、ゼファー400エンジンに興奮してたらいけないんでしょうけど、正直興奮して、飯も喉を通らなかった(笑) 今日積むか積むまいか・・・。 よし、積もう・・。 そう決意しました。 |
![]() 梱包木箱からエンジンを出してみました。 すぐさまポイントカバーを開けて、クランキングを。 スルンスルン。 キタ━(゚∀゚)━!!!!! いい感じっぽい・・。 |
![]() これは結構大きなロゴ。 今までグランプリスペシャル仕様の赤シリンダーだったので全てシルバーなエンジン仕様がとても新鮮に感じました。 「まっちゃん、これリミテッドのエンジンですか?」 「誰が見てもゼファー・・。」 みたいな。 |
![]() Z400FXとは全く形状が違うものでした。 シャフトがメッサ長い・・。 |
![]() スプロケットロックプレートだけで外側に固定される仕組み。奥にカラーも何も当たるものがないのです。 本当かいな・・あーコワ。 以前、Stage172でPMCさんのゼファー400用530の18丁フロントスプロケットを購入して、厚みが10.0ミリで入らなかった事を思い出していました。 |
![]() つまり、Z400FXの奥に存在するカラーからスプロケットロックプレートまでの距離は9.0ミリジャスト・・。だから1.0ミリ削ったのです。 ゼファー400の場合はそんなの関係ねぇ♪の世界だと言うことがこの時初めて解ったのでした。 解体屋ジョージ君のお店で何度も何度もゼファー400エンジンを見てきたのに、私はいったい今まで何してたの?という感じでした。 情けない。 |
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![]() エンジンにまつわるパーツの多いこと多いこと。 地道に外していきました。 |
![]() あかんあかん、フレームガリガリ君になるわ〜。 慌てて松阪のアピタまでフレームにかぶせるゴムホースを購入しに行きました。 |
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![]() そう、オイルパンから飛び出てるパーツの接合部分のリングね。 鈴鹿さんから、ホームセンターのやつで十分オイル止まってるに・・というアドバイスを事前に頂いていた。 さてさて・・シャワーの頭とか置いてあるし・・。 確実に風呂場の売り場だな・・。 |
![]() もう3年になるのね。 Z400FX純正フロントブレーキキャリパーのOリングだったな・・。 懐かしい。 この売り場、愛用しすぎ。 |
![]() 138円で2つもついてくるのだ。 サイズは写真のとおり。 こうして足りない部分は全て購入しました。 |
![]() いよいよ持ち上げる・・。 ふんぬ〜!! ゴソッ・・。 あ・・・・あかん。エンジン落ちた・・。 エンジン位置、下がってるだけやん〜。 |
![]() 「佑ちゃんな、説明するわ。」 「父ちゃん、何でも言ってな。」 「お前ええ子に育ったなぁ・・。そんな事言ってる場合かい〜。」 「父ちゃん、どうすればいいの?」 「ワシな、このエンジン気合で上に上げるからな、佑ちゃんはな、ちょっと横にずらして欲しいんさ。」 |
![]() 「無理無理無理無理・・・・っ。←さっきから何度も試みた。要するにな、上げる力で、エネルギー100%使い果たしてるからな、横にずらすエネルギーが全く残ってないのね・・。頼むわぁ、力貸してくれるか。」 「グーッ!」 「横にずらしたらな、この下の棒の上でバランスとっててな・・。ワシその間にその方に向かうからな・・。」 「よーし・・行くぞー!せいのー!」 |
![]() 「せいのー!」 「とうちゃん、あかん!」 5回目位だったか、スタッドボルトや、なんだかんだ干渉する場所へのチェックなど学習能力がつき、ようやくエンジンは降ろされたのだった。 「父ちゃん、もういい?」 「ありがとう。ワシな、もう残りエネルギー使い果たしたわ。」 |
![]() 「今度はこの銀のエンジンを積むんやで。今の作業の逆ね・・。でもな、佑ちゃん、もうワシは動けないわぁ・・。」 「えーっ!じゃぁどうすればいいの?」 「佑ちゃんは、もうええよ・・。ありがとう。今から怪力男呼ぶでな。」 「ひょっとして、トミちゃんおじちゃん呼ぶの?」 「そうそう、あのおじちゃんなら何とかしてくれると思う・・。」 |
![]() 「ひでやん〜!エンジン積んだか〜?」 「まだなんさー。」 「相変わらずヘタレやなぁ〜。」 「男の中の男、出て来いや〜!」 「解った。今から行くわ。」 「ありがと〜。」 |
![]() すっかり暗くなっていきました。 |
![]() 「ナオちゃん、すまんなぁ・・。ワシなぁ、もう無理なんさ・・・。」 「アンタは気合が足りん。気合がぁ・・!それでもバイク乗りかぁ・・どれや〜。ひでやん!これかぁ!。こんなもん、楽勝やないか〜!」 「あんたー、軽く持ち上げるなぁ・・。あ・・ちょっとそのまま持ってて。」 「これでええんかー!」 「そうそう、そのまま持っててよ・・。」 |
![]() 「そうそう、右・・右っ」 「これでええんかー!」 「そうそう・・そのまま・・。ボルト刺すわ〜。」 「これでええんかー!」 付いた・・・。 |
![]() 「しかし、あんたは凄いなぁ。一人でエンジン積んじゃうんだから。」 「こんなもん、楽勝ポイポイやで〜。」 「楽勝の意味はわかるけど、ポイポイの意味が解らん。けれど、まぁ、ええなぁ。しかしアンタは凄いわ〜。」 19:34 ナオちゃんが着てから5分後にゼファーエンジンが装着されたのである。 |
![]() 「ひでやん、銀のエンジンとか、ありなん?」 「Z400FXの世界じゃ、無しかな?」 「このエンジン積んだら、速くなるの?」 「実際にエンジンかけてみないと解らないかな?」 |
![]() 「どんなエンジンかも解らないのにそんな遠いところまで走れるかぁ!無茶苦茶やなぁ。」 「ちゃんと走れたら来る?」 「無理無理・今からいろんなホースやコイルつけてたら夜中やに。」 「気合が足りん!気合がぁ!明日行こうに〜!ひでやん〜!」 「かかったらな。ちゃんと走ったらな。でも圧縮とかわからないしね。」 |
![]() 「どうしてもワシが行かなあかんのかいな。」 「当たり前やろ〜。」 こうして、エンジンにキャブ、ワイヤー、ホース類が装着されていきました。 |
![]() 「まっちゃん、やってるね〜。もうセル廻るのかな?」 「遠いところまでありがとう。何とかセルは廻りますよ。」 「じゃぁ、圧縮比計測しましょうか・・。」 |
![]() 「謎Zさん、これってどーなん?」 「中古のエンジンなら上等でしょうね。かなりハイコンプなエンジン。まっちゃん、これはアタリですよ、いいエンジンに出逢いましたね。」 ホッとする瞬間でした。 |
![]() 「どうしても私を連れて行こうというその執念に脱帽やわ・・。走れたらね。走れたら行きましょう。」 「さすがひでやん!ええ感じやわ〜。」 |
![]() 「ゼファー400のスプロケカバーないの?」 「ないなぁ・・。このエンジンには付いていなかったよ。いるの?」 「このままだったらミッションチェンジできないですよ。カバーはミッションのシャフトの支柱的な役目もある。ゼファー400のセルモーターカバーとっちゃいましょう。」 「そういえば、このセルモーターカバーがあると、Z400FX純正のスプロケカバー付かないなぁ。」 |
![]() セルモーターを廻す。 シュルルルルルルルルル・・・。 「何ですか、この軽いセルモーター音は・・。これかぁ、Z400FX.comでゼファー400のセルモーターは軽い音がすると書いてあったのは。」 シュルル・・・ブフォッ!ボボボボボボボボボボボボッ。 火がはいったぁ〜!! |
![]() 「行ってらっしゃい・・♪」 ボボボボボボボッ・・フォーン、フォンフォンッ! 今までに体感したことのないゼファー400のショートストロークエンジン。フォン、フォンって言ってる割には何のクランクの振動も伝わってこない。まさしく電気モーターのような、ホンダのエンジンのような感じなのである。 1速・フォーン!2速フォーーン!3速フォーーン!4速フォーーン! 「おおぉー!ちゃんと走る(爆)ちょっと廻したろか?」 |
![]() 「おおぉーっ!6000回転まですぐやないの〜。これは伸びるなぁ。」 素晴らしい加速。 メーターを見た。6速6000回転、ぬわわ20キロ位は出てるのかな〜と思ってメーター見たら1ぬわわキロちょっと・・。 は、速いけど、お・・・音だけかい〜。 これはスプロケ換えないと話にならない。 |
![]() 「ひでやん、どうやった?」 「メッサ廻るし速いなぁ、でもひょっとすると音だけかなぁ・・。」 前のエンジンの際は フロント18丁、リア39丁そしてZ550FXクラッチハウジング 今回は フロント16丁、リア39町そしてZep400クラッチハウジング。 6速6000回転ぬわわキロちょっとでは話にならない。 |
![]() 「まっちゃん、どう?」 「結構速いなぁ。でもギア比を何とかしないと駄目ね。」 「でも、今日はよく頑張りましたね〜。午前中は伊勢にいたのですからね。」 「そうでしたね、伊勢にいました。そう考えるとよく頑張ったかな・。」 |
![]() たくさんの友人が来てくれたのです。本当に嬉しかった。 こうして、ゼファー400エンジンは無事装着する事が出来ました。 「ひでやん〜!明日は8時出発やでな〜っ!」 肝心な事を忘れていた。 明日は針テラスZミーティング・・。まぁ、何とかなるかな? |
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