リアタイヤ180への道其の6 でございます。このStage最大のヤマ場、

2014年8月1日8:16 遂にこの日はやってきました。

朝からYuki-Teckさんへ。早速息子にお願いしました。

「佑ちゃんよ。今から車で後ろ着いてきてくれるか?」
「父ちゃんのバイクの後ろ?いやや〜。」

「何でやねん!」

という会話ののち、親子で出かけます。

息子の車の前をバイクで走る。しかし大渋滞。カッコいいコーナーリング見せたったのに。おかしいか、このオヤジ・・46歳。

「カッコ悪ぅ。」
しかし、あんなに小さかったのに、もう車の運転するなんてなぁ。

何とも幸せな事やなぁ。
9:07 Yuki-Teckさんに到着。
10:39 バイクをガレージに入れさせて頂き、一旦息子を家に送り、もう一度yuki-teckさんのガレージに到着。

「松崎さん、ホームページで見てはいましたが、改めて見ると、めっちゃ渋いですね。」

「そうですか?ありがとうございます。嬉しいですね。」
「でも、後ろのエキセンが旧車じゃないですね。そしてスイングアームがとても長いんですね。」

「そうなんですよね。このエキセンだけは、どうも気に入らないんです。アームが長いのも気に入らなくて。FXってリアタイヤがテールランプの内側に収まってるんですよね。でもゼファー400のアームを使うと、リアタイヤがテールランプより外に出ちゃうんですよね。今回のプランとしてはこれらをどうにかしたかったのです。」
「松崎さん、これ、モリワキショートの初期型ですね。復刻版でではない、本物の初期型ですね。」

「平井さん、何故解るのですか?」

「4-1集合部の溶接跡を見ればすぐに解ります。これね、ここの・・・・・・・。」

ここから先の平井さんのお話は内緒です(爆)
「モリワキショート外しましょう。」

了解です。そしてマフラーを外しました。

「アームを外すなら、ジャッキか何かが必要ですか?僕、センタースタンド受け取っちゃったし、ジャッキも持ってないんですよ。っていうか無いからもって来てないんですけど。」

「はははは。大丈夫ですよ。今からスタンド作りますね。」
10:52 ジージジジジジ・・ジージジジジジ。

「スタンド作っとる〜!」
ジージジジジジ・・プシューン!
「こんな感じかなぁ・・。」

「スタンド出来たのネ!」
10:56 「今日一日で、何度も上げて、アーム外して、シミュレーションしますからね。これくらいのスタンドをこさえておかないと大変なんですよ。」

「ど・・何処に差すのですか?この棒?」

「松崎さんのマシンは、ステップが別のところにありますよね。これが功を奏しました。さぁ、差しますよ!」
「一気にあげますよ!せーの!」
「スゲーっ!このスタンド買いますわ〜。何と便利な。」

「はははは。こんなの、買うの?20台くらい作るから、松崎電気商会さんのホームページで売ってくださいませんか?」
「私みたいにセンタースタンド受けちぎったり、ステップの穴ポコ空いてる人殆どいませんね・・。これは売れませんね(笑)」
後ろから見たゼファー400アーム使用時の愛姫ちゃん。

このデジカメ画像がその後の調整に役立つなんて。

計っとけよ〜。
11:14 最後の雄姿。ドナー君から移植して、今まで本当にお疲れ様でした。
ゼファー400のアームから160タイヤを外しました。
長い間、本当にお疲れさまでしたね・・。
11:29 いよいよキスアームをはめてみる。
ここで問題発見。一番上がゼファー400カイのピポットカラー。真ん中がZXR400のカラー。そして一番下が今外したゼファー400のカラー。実はドナー君から外したカラーは、2ミリ程追い込んであったのです。
12:16 早速平井さんに削っていただきました。本当に助かります。こういう時、自分ひとりでやってたら、パニックになりますね。
「松崎さん、ピポットシャフトのシールがないですね。」

「すっかり忘れちゃった。」

「シールがないから、アームが左右に振れますね。次回までに必要ですね。」
「すいません。」

「とりあえず、このまま進めましょう。」

時刻は12:23になっていました。ここでお食事に行きました。
13:22 作業再開。

「サス受けは仮でチョコンと溶接しますから、実際にアームとタイヤを装着して、松崎さんがまたがって、そこからどうするかをご指示ください。」
「ありがとう。しっかり見ますね。」

「はじめは、ゼファー400アームと全く同じ位置からスタートします。」ゼファー400のピポットシャフトからサス受けまでの距離をしっかり計測。
その後、マーキング。
「このあたりですね。やっぱりゼファー400のアームって長いんですね。」

「そうですね。一緒の位置でこの辺りですからね。」
13:28 サスを研磨。溶接する箇所はアルマイトや塗装、ゴミなどをしっかり取らないと綺麗に溶接できないらしいのです。
平井さんは入念に作業をしていました。
13:31 いよいよサス受けの仮溶接。
入念に位置決めをしていきます。垂直を保つのが肝心とのこと。
仮止めなのに、この念の入れようはどうか。

まさしくプロフェッショナル仕事の流儀。

デデデーン♪デデデーン♪デデデデーン♪
パンッ!パシーーーン・・。ジージジジジジジッ!
パンッ!パシーーーン・・。ジージジジジジジッ!

「松崎さん、なかなかくっつきが悪いですね。」

「サス受け、しっかりと塗装剥がさなかったからかなぁ。」
「純正だから、しっかりとアルマイトかかっているみたい。今回は仮溶接だから、本番の際は、しっかりとここを落としておかないと綺麗に出来ないですね。」
素人だから見た目にわからないけれど、この辺り、とてもシビアなお話みたいです。
こうして、サス受けの仮止め溶接は終了していきました。
13:52 「これでアームとタイヤをはめてみてください。」

「了解です。」
Z400FXにZXR400キスアーム。

この時点で既にオシッコちびり。

メッサカッコいい!
後ろから見たところ。

これまたカッコいい!
14:25 早速、リアタイヤをはめてみる。

なかなかいい感じね。
「松崎さん、いかがですか?」

「とてもいい感じですね。」
「車高が下がった様な気がしますよね。」

「ゼファー400のスイングアームを装着していた時はエキセントリックひっくり返していましたからね。」

「その分ですね。大きいのですね。」
問題のチェーンライン。

今回は以前アキヤマ先生に削って頂いた7ミリ追い込んだハブを使用。チェーンラインはバッチリなのである。
写真のとおり、チェーンとサスとタイヤがギリギリ。チェーンとタイヤが若干ヒットしている。ほんのちょっとなんですよね。
何度もホイールを廻し続けました。やっぱり若干タイヤがヒット。メッサ惜しいところ。
ここにGSX-R1000のレース車輌がありました。520チェーンがはまっていました。現在のマシンのチェーンは530。これを520にすれば解決出来そうな感触を得ました。
15:07 「松崎さん、車高はどうですか?」

「ちょっと低いですから上げますね。」

「サス受けをどの位前に出せばよいかご指示ください。」
よく考えて見ると、このStage最大のヤマ場ではないかい。
ここで指示をした位置でずっとこの先、前後のライディングポジションが決まる。そう思うと、ちょっとじっくり考えざるを得ませんでした。
う〜ん。難しいところですね。実は現在のゼファー750のフォークは柔らかすぎてなかなか攻められない状況が続いていました。よってこの先、ZX-4のフロントフォークの中身を移植する計画があって、そうなると堅めのスプリングになる為、前が上がる事が予測されたのです。
15:09 お客様がお見えになりました。平井さんのお友達で溶接のプロの方らしいです。

「はじめまして。このバイク、カッコいいね。」

「ありがとうございます。」
「古いバイクなんですか。」

「そうですね。35年位前ですかね。」

「そう・・。そんなに古く見えないですね。大事にされてますね。」

「ありがとうございます。」

初めてお逢いする方からの問いかけにとても嬉しかった。
15:49 もう一度、センタースタンドをかけて、ジャッキで調整する事にしました。
15:49 ジャッキでタイヤを徐々に降ろしていきました。
「松崎さん、決まりましたか?」

「平井さん、この位ですね。」
「サス受けをどの位前に出せばよいかご指示ください。」

「マジックか何か印をすればよろしいでしょうか?」

「印を付けてください。サス受けで3センチは前に来ますね。この位置で本溶接しましょう。」
17:02 いよいよサス受けの位置が決まりました。

タイヤが相当下に沈みました。
「随分前かがみにされるのですね。」

「そうですね、リア下がりの方が旧車っぽいのですけども、これ位の方がカッコいいですから。」

本当は私の体重も計算されている(爆)
「アームの盛り上がりはどうですか?」

「この部分でザグリます。チェーンがどうしても干渉していますので。」

「解りました。はじめましょう!」
17:27 いよいよサス受けの本溶接の準備が開始。

「松崎さん、サス受けのベストな位置で印を。」

「了解です。」



(笑)
サスの仮止めはハンマーでポロリと取れました。
「チェーンラインはこの位置です。ザックリお願いします。」

「プラズマカッターで行きますね。」
「その前に、サス受けのこの前の邪魔だから切ってしまいますよ」

「お願いします!」
17:31 ビューン・・!
シャーーーーーッ!
ビューーーン!
シャーーーッ!

「さっき、溶接しにくかったから、綺麗に磨いておきましょうね。」
17:37 「松崎さん、こんな感じかなぁ。」

平井さんの仕事の速さ。まさしくプロフェッショナル仕事の流儀。

デデデーン♪デデデーン♪デデデデーン♪

多いなぁ(爆)
「プラズマカッターだと、凹型での掘削は不可能だから、横からザクッと行きますね。」

「どーん!と行ってくださいませ。」
17:43 プラズマカッター。初めて聞く単語。初めて見る機器。

何が行われるのでしょうか。
プッシャーッ!

裸眼で見とる〜っ!
「平井さん、眩しくないの?」
「これはそんなに・・。」
「どれどれ・・・」

「メッサ眩しいがな!」
「松崎さん、そんなに眩しくないでしょ?」

「そ・そやなぁ・・。どれどれ・・。」
「メッサ眩しいがな!」
パチパチパチッ!線香花火かいな。

もの凄い風景を見ました。
17:47 メキメキメキーッ!

「簡単にめくれるものですね。」

「結構Power必要なんですよ。熱っ!」

プラズマカッターは何の原理で切っているのかは知らないけれど、相当熱くなるみたい。
ZXR400キスアームの断面というか、材質の厚み結構ありました。これ、サンダーだったら、3日はかかりそうな作業ね。
ZXR400キスアームの中身も、こうして覗いてみると、板がむき出しでちょっとサブかった。
中身がこれだけ見れる事もないでしょうね。いい機会を得ました。
17:55 「それでは、サス受けの最終溶接をしますよ。」

「いよいよですね。」
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!
「まずは、仮で位置をピッタリに揃えていくんですよ。ここで行きますよっていう位置にね。」

「ありがとうございます。」
パンッ!パシーーーン・・。

「サス受けを綺麗に磨いたから、結構綺麗に溶接できるんですよ。」
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!
「仮止めの時とは全然違うオーラを感じますね。」

「はっはっはっは。松崎さん笑わさないで。結構真剣なので。」
「ははは。すいませんね。」

「MDS松崎電気商会さんのマシンのカスタムですからね。皆さんこの先結構見るでしょう・・。汚くしたら、恥ずかしいですしね。」
「申し訳ないですね。プレッシャー与えて。」

パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!

「平井さんの働く姿。メッサカッコイイですね。」
「お願いですから笑わさないで(笑)」

「すいません。」

「いつもひとりで作業してるから、楽しいのもいいけど、松崎さんうるさい〜(笑)」

「すいません。」
18:12 パンッ!パシーーーン・・。ピューーーーーーン!

「はい。出来ましたよ。」

「ありがとうございます。」
18:19 「早速、アームとタイヤを装着してみましょう。」

「了解です。」

「松崎さん、車高は如何でしょう。」

「いい感じのケツ上がりになりました。最高です。」
「松崎さん、チェーンはどうですか?」

「サスとチェーンの間隔が理想の2ミリです。今回サスとチェーンとタイヤは全て2ミリで計算してたんです。これで520チェーンを嵌めたらバッチリだと思いますよ。サイコーです。ありがとう。」
「アームはどうですか?」

「チェーンも真っ直ぐに張っていますね。サイコーです。」

「この大きな穴は綺麗に埋めますから、安心してくださいね。」
チェーンとタイヤはほんのちょっとヒット。

でも、520チェーンで何とか交わせる事でしょう。

さらに10ミリフロントオフセットスプロケなら、フレームを削る必要がありました。何とかフレームに手を加えなくて済みそう。いい感じです。
サスとチェーンの間隔は2ミリ、タイヤは若干ヒットで520チェーンで逃がす。右側は大丈夫。モリワキショートも1ミリの間隔を保ちながら、何とか干渉せずに済んだ。最高の瞬間でした。
ゼファー400のサス受けの位置で行った時の写真がこちら。
リア指す受け位置を3センチ前に持ってくることで、相当なケツ上がりとなった。このケツ上がりが、最後にどの様なバランスをもたらすのかは、後のStageですね。
チェーンラインに至っては、平井さんのファクトリーに、このマシン(GSX-R1000)があったから助かりました。520チェーンの幅を確認する事が出来ました。でもこのチェーンの値段を聞いて完全にオシッコ漏らしました。520レーシングチェーン。それは200馬力近いマシンのPowerを支える細っそいチェーンだったのです。値段聞かなかったらよかったなぁ(涙)
18:24 こうしてこの日の大工事作業は終了。プラズマカッターでザグッたところの穴埋めのためのアルミ合金材料を購入しました。とても単位が大きいから、その分でリア廻りインナーフェンダーを作成する事に。
あとは、520スプロケチェーンお購入する事ですね。いっぱい楽しみができました。

平井さんありがとうございました。

とても楽しい一日でした。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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