リアタイヤ180への道 其の5でございます。長丁場につき気長にお付き合いくださいませね。

2014年7月16日20:30 Yuki-Teckの平井さんにZX-9Rホイールを完成して頂いた事により、いよいよ我が家の書斎でリア廻りのシミュレーションを開始。
キスアームにZX-9Rホイールをあわせてシャフトを差しこみました。

「うぉ。いい感じですやん。」
リアタイヤのキスアームとの間隔は2〜3ミリだろうか・・。
以前同じキスアームと5.5Jホイール180タイヤの組み合わせである、サカキバラさんのninjaを確認させて頂いた。その間隔と全く同じなのです。同じメニューだから同じでその通り。

いい感じです。
ZXR400キスアームの盛り上がったところに迫るタイヤ。まさしくこの感触ですね。
左側のクリアランス。1センチといったところかな。
サカキバラさんのninjaの画像を改めて見て、この状態でチェーンスレスレなのです。しかも520チェーンにコンバートされている。

ninjaのドライブシャフトがゼファー400のものよりもアウトの位置にあるとは到底思えなかった。ninja純正は140タイヤなのかな。すると同じという事も考えられる。これはやってみないと解らないですね。実践主義で行きましょう。
そして、ここで問題を発見・・。

ZX-9Rのホイールはこの部分が外に大きく外に出ているのでZXR400のキャリパーサポートが装着できないのです。
ZXR400のホイールはこんな感じで陥没しているのです。
だから現在のZXR400のホイールはリアディスクと同じくらいの位置にオフセットされキャリパーが装着されています。
もしもこのまま行けば、全く合わないなぁ。

2センチは外に出る。

まぁそんなに単純にはいかないかなぁ。
2014年7月17日 katoさんから情報頂きました。

キャリパーを内側にオフセットさせるタイプも存在するとの事。

世の中にはいっぱいいろんなものが存在します。確かにワンオフであれば自由自在。でも、資金も底を尽きはじめていました。
ZRX1100リアキャリパーとキャリパーサポートの画像。やっぱりKawasakiのこのデザインですね。武骨でシンプル。いいですね。このタイプにしようと思い始めていました。
ZRX1200S用キャリパー。ヤフオクで3000円程度で取引されている。恐らくは現在装着されているZXR400のキャリパーと全く同じもの。だったら買わなくていいのですが、今のマシンから外すのも面倒。シミュレーションだけですからね。これに目をつけました。
あとはサポートを板で作成してカラーをはめて、逃がして、こんな感じになるかなぁ。

キャリパーサポートを作るわけですから、ディスク板は230でもなんでも行けそう。

しかし難しいものです。
2014年7月20日11:38 この日は家族と共に小牧に向かっていました。鈴鹿さんからBBSに書き込み頂きました。

「まっちゃーん!家に転がってたXJRとZRXの400のですが良ければ持っててよ〜(^^)」

本当に嬉しい書き込みでした。XJR400という手もあるなぁ。 たくさん悩みました。
19:28 名古屋に行ったので結局帰り道ココに寄りました。
しかし、ここはたくさん在庫あるね。これならいろいろ観察出来るかも。
ありました。ZRX1200DAEG。お客様の車両・・。メッサカッコいい。
ブラックアウト。ビスのみそのままで。純正からこのカッコよさかな。

ぶら下げを微妙に後ろにずらした角度もなんとも言えないな。
このアルミ削り出しのホイールも、中央部がZX-9Rと同じく飛び出している。
ベアリングも丸見え。キャリパーサポートとの間にはベアリング内側にあたるカラーのみ。あとは、純正のキャリパーサポートがかなり内側にオフセットされていると言ったところか。
このホイールには、ディスクを装着するためのアダプターが存在していました。そのアダプターにより、ディスクも若干アウトに振っている。

ZRX1200もしくはZZR1100系の純正キャリパーサポートがあれば、うまく行きそうな感触を得ました。あとはディスク径をクリアすれば行けると確信しました。
しかし、メンテナンススタンドフックといい、何とおしゃれなマシンだった事でしょう。素晴らしい車両に出逢いました。とても参考になりました。

バイクセブンさんには悪いから、パーツクリーナーだけ買いました(爆)
2014年7月21日20:17 mcさんからLINEにメッセージ頂きました。

車種は解らないけれど、キャリパーサポートを譲って頂けるとのこと。

シャフト径も20ミリジャスト。

こんな嬉しいお話が世の中にあって良いものか・・・。
マジでオシッコダダ漏れ。
23:17 この日、ZRX1200Sのキャリパーを無事落札する事が出来ました。
2014年7月23日23:30 会社から帰ると、mcさんから荷物が届いていました。
品名に「つまらないもの」と書かれていました(爆)

この伝票はクロネコメンバーズですやん!ヤマト集配場でお姉さんに、品名はと聞かれてつまらないものって書いて!って伝えたのかなぁ。

mcさん、演出家すぎ。あかん、お腹イタイ。
早速開けてみました。

まさしくシャフト径20パイのものでした。

ZZR1100のものだろうか・・。

でもとてもいい感じですね。mcさんありがとうございました!
2014年7月24日21:30 この日は10時頃仕事を終え、Yu-ki Teckさんにお電話しました。前回のディスタンスカラー加工賃をまだ支払っていなかったからです(爆)

まだ仕事中ですよ〜とのこと。早速お伺いしました。

「こんばんわ。松崎です。清算遅れて申し訳ございませんでした。」

「どうも。その後どうですか?」
「明日にミヤビーさんからキャリパーが届くようですので、それからリアブレーキ関係のシミュレーションですね。それが終わればいよいよアーム装着して最終シミュレーションです。まだまだ先は長いですね。ところでこれYSR80ですよね。」
「そうなんです。懐かしいでしょ。」

「そうですね。私が20歳位のマシンかな?本当に好きなんですよね。」
「いいですよね。この形。」

「一時期、オークションで狙ってたんですよ。」

「そうなんですか?今では珍しいですからね。」

「実車を見るのは本当に25年振りかもです。オシッコちびりそうです。」

「松崎さんよくオシッコちびりそうになってますね(笑)でも本当に好きなんですね。」

「会社帰りに、こんなマシン拝めるなんて。」
いやぁ、なかなかの素質ありますよ。このマシンは。

2ストも最近ではお宝。ましてこのミニサイズレプリカは博物館級ですよね。本当にいいマシンですこと。
「松崎さん、今からチタンパイプ60.5パイの手曲げ作業しますから見ていってください。」

「何?何?60.5パイって何なん?」

「現在チタンパイプの60.5パイは手曲げしているところ少ないんです。」

「どうしてなのですか?」
「太いから曲げ難いんです。もの凄い力が必要になるんですよ。ちょっと下手するとシワになってアウトにしちゃうから、高価な材料費もあってリスクも高いので、手曲げしているところ少ないんですよ。」

「そうなんですか。ちょっと見ていこうかしら。」
ということで見学させていただく事にしました。

平井さん、いきなし、角材を切り出します。

工場中、煙まるけ。

火事やん。
平井さん切った角材をチタンパイプに叩いてはめ込み出しました。
その後、砂を詰めだしました。
その後、反対側からも角材を叩き出しました。
その後、でっかいバイブレーターで砂を完全に埋めていきます。
最後に角材をしばき倒して、砂詰め作業完了。
その後、万力かな?に差込み固定。
その後、パイプの洗浄。ここで汚れていると綺麗な焼け跡は困難だそう。
最後はクリーナーでピカピカに。
棒を差し延長。
いよいよバーナー点火!
ブワーーーーーっ!
「うわっ!色が変わりだした!」

「綺麗になってきたでしょ。」
ピンク、青、黄緑、緑、紫、色が不思議な彩を放っていきます。
ブワーーーーッ!

ぎゅっ!
ギュギュギュっ!

すげーっ!
これがチタンパイプ手曲げの瞬間なのですね。

もの凄く綺麗ね。
そこからさらにま曲げて行きます。

もの凄い力が必要なのですね。
「この裏側にシワが殆どないでしょ。」

「本当ですね。」

「これが難しいんです。」
最後に、角材を焼ききっていきます。
砂を出して終了。
とても綺麗な焼け色と、芸術品のようなアール。

まさしく手曲げ。凄い瞬間を見学する事が出来ました。
「平井さん、Z400FXでチタンマフラーってどう?」

「Z400FXでチタンマフラーを作成なら、デザイン的にショート管しか似合わないでしょうね。今回の60.5パイは集合の部分なんです。今のいろんなサイレンサーに合いますが、ショート管ならチタン70パイのストレート管になりますね。」

「これよりもさらに太いのですね。」
「そうですね。チタンショートも面白いかもですよ。ところで、まだ松崎さんのマシン拝見していないんですよね。次回は是非バイクでいらしてくださいね。」

その後、チタン4メートル70パイの材料費をお伺いして、またオシッコちびりました。ショート管ならせいぜい1メートルも使用しないでしょうし。

しかし、マフラーもいろいろありますね。いい勉強になりました。平井さん、夜中の実演ありがとうございました。

この日、時間は23時を廻っていました。
2014年7月27日20:34 ZRX1200のリアキャリパーが到着しました。これでようやくシミュレーション出来ます。
真上から覗いた状況では、サポートとキャリパーの穴が合わないような感じでした。このままでは装着不可能っぽいです。
理由はZX-9Rホイールのここにキャリパーが当たって、キャリパーがそれ以上奥に(内側に)入らないような感じでした。
見た目はメッサカッコいいのですけどね。

1.キャリパーサポートを長くする
2.ディスク径を大きくする

あたりかな?と思いました。250ミリ径のディスクもあった筈。なかなか一筋縄では行かないところですね。

次の日にYuki-Teckさんにお伺いして、相談する事にしました。
2014年7月28日19:30 この日は鈴鹿さんから、是非一度お伺いしてみたいなぁとのことで、仕事を終えてから夜な夜なYuki-Teckさんのファクトリーに2人でお伺いしました。

今日はレース車両のマフラーこさえてました。
GSX-R1000レーサー。

「平井さん、これって今、直管ですね。」

「エンジンかけてみましょうか?」

(汗!)

ドッカーーーン!
1000ccの直管をはじめて聞きました。

鼓膜がぎれそうでした。
20:08 早速キャリパーサポートのポッチンをサンダーで掘削して頂きました。
キャリパーサポートのポッチンとはこの事です。

要するに、これを取ってしまえば、ZX-9Rホイール根元のくぼんだところにスッポリ収まり、オフセットも大体ピッタリ来るという算段。
「松崎さん、これで行けるかもです。」
それが、ZXR400のキスアームに寸分の狂いもなく、ピッタリ収まったのでございます。

あとはキャリパーです。
キャリパーサポートと、キャリパーのネジピッチも同じでOK!

でも、ネジを締めて行くと、キャリパーがディスクに干渉していく。240ミリのディスクが、キャリパーの奥にヒットするのです。ほんのちょっとの事。

残念。よって、230ミリのディスクを探す事で行けそう・・となりました。
「平井さん、次回バイクでお伺いしますから、パーツ置いていっても構いませんか?」

「松崎さん、全然、構いませんよ!」

この時、平井さんは、次回私がバイクで来ては、スイングアーム仮装着とサス受け溶接位置のシミュレーションをここでさせて頂く事に気づいていない様子(爆)でした。
この日のシミュレーションは終了です。

それから、鈴鹿さんより、友人のマシンのチタンサイレンサーの焼きをお願いしたいとのご相談を。

平井さん、チタンサイレンサーの廻り、出され、早速アブリ実践!
鈴鹿さんは喰い入る用に眺めていました。
それから、鈴鹿さんがはじめてお越しいただいたと、エキパイの手曲げの実践をして頂きました。
「まっちゃん、これは凄いなぁ。こういうの目の前で見せていただくなんて。」

「うん。とても職人技ですよね。綺麗だし。」
「つけてみたいな。」

「そうね。チタンいいね。」
「270度までまげちゃったなぁ・・。そして綺麗やなぁ。」

「素晴らしいなぁ。」

このあと、平井さんと、鈴鹿さんといろいろお話ししながら、お店をあとにしました。

帰途、鈴鹿さんに携帯電話しました。
「まっちゃん〜、BBSどおりやったわ。今日はすごいもの見せてもらったわぁ〜。」

「はははは。でしょ。ところで鈴鹿さん、ワシらだけでチタン70パイ4メートルの原料買って、Z400FXのショート管作って頂きませんか?」

「それ・・それ、ええなぁ!まっちゃん!」
「鈴鹿さん、今し、いくら持ってる?」

「ワシかん?3000円。まっちゃんは?」

「ワシ?2200円。」

「そんなもん、4番のエキパイの細っそいところ、お互い3センチ位のところで終了やわ!(爆)」

時刻は23:20を廻っていました。
2014年7月30日 平井さんに、次回Yuki-Teckさんちにお伺いする日をお伺いしました。8月1日に来てくださいとのこと。

8月1日はかねてより夏季休暇を頂いていたので、朝からお伺いする事にしました。
2014年7月31日 230ミリのディスクとしてZX-12Rのディスクを落としました。
次回お伺いする8月1日が今回のStageの最大の山場になりそう。ZXR400のキスアームと180タイヤを愛姫ちゃんに装着してみる日が遂に近づいて来ました。

1.チェーンライン
2.タイヤへの干渉
3.サス受けのベストの位置出しと溶接
4.チェーン通り部のザグリ加工
5.モリワキショートの干渉

などが一気に見えてくる日。予算もないから、先ずは現状を知り、どう克服していくかです。
神に祈るような気持ちで8月1日を迎えようとしていました。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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