リアタイヤ180への道は其の4でございます。地道に続けていきますのでお付き合いくださいませね。。

2014年7月14日19:30 楽しかった紀伊長島ツーの次の日、この日は仕事を終えてから溶接屋さん★YuKiTeckさんにお伺いしました。
先日打ち合わせの、この日のご依頼内容は、ZX-9Rリアホイールのディスタンスカラーが、ZXR400のものよりも長いので、ZXR400のフロントとリアのディスタンスカラーを2コイチにして頂き、ZX-9Rのディスタンスカラーと同寸法にしていただくというもの。YuKi-Teckさんはチタン溶接がメインとか・・。ご覧ください・・とても綺麗な溶接をされる。ちょっとエロチック・・。
「ホイール毎、持ち込んじゃいました。ベアリングまで打って頂こうと言う魂胆です(爆)」

「はははは〜。構いませんよ・・。松崎さん、このぶっといタイヤをフェックスにはめるのですか?」

「そうなんですよ。」

「こんなぶっといのん、あの細い車体に、はまるのですね〜。」

「やってみないと解らないんですけどね。随分研究した結果、ハマると判断した次第です。」
平井さんより、ZXR400のディスタンスカラーの材質はアルミの中でもとても溶接しにくい材質とのこと。だから溶接は厳しいとの事。しかし、ディスタンスカラーはホイールの中に居座るもの。見えないものですから、見た目はへべれけでもいいから、無理をお願いして本日の作業を強行することに・・。平井さんの情報によると、探せばこの径のパイプが存在するらしいのです。今日やってみて気に入らなかったら、そのパイプを切断して使用してくださいね!とのアドバイス。見えないところですから是非!の強行突破。オッサン対若き職人さんの攻防は続きましたが、押し切りました(爆)
「松崎さん、ちなみに溶接しやすい材質だと、こういう風に綺麗に溶接できるんですよ。ちょっと待っててくださいね。」

「は・・・はい。」

パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!
「tこんな感じです。」

「は・・はぁ。とても綺麗になるものですね。」

「今回は見えないところだから強行しましょうか〜。」

「はい。是非お願いします!」

「ここにはフライスが無いから、適当にカッターで切断します。切断面がどうしてもカッターだから斜めになってしまいますが、斜めになったところ同士を溶接します。筒は真っ直ぐのままでね。すると両脇は水平になっています。溶接で縮む量を計算して溶接しますから、ちょっと難度の高いお仕事ですね。」
こうして平井さんは長さを計算して、切断。

「斜めになってますでしょ。でも両方を真っ直ぐに溶接していくんですよ。」

縮む量が解るって凄いこと。しかもノギス級の正確さが求められるのです。
20:18 ディスタンスカラーは上下をあわせチャックにはめられました。
平井さん、Panasonic製の溶接機をいじりだしました。

クルクルクル・・ピッピッ・・。

何だかもう頭に入っているみたい。

凄いなぁ。
「まずは4点を留めて真っ直ぐに固定します。」
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!

何や、最新の溶接機は、YS精機さんの黄猿のレーザーみたいな音するのね・・。
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!

凄い閃光です。
20:26 「おおぉ〜っ!4点留め〜っ!」

俺、うるさいなぁ(爆)
ここからチャックを廻しながら、全部の溶接に。
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!

「また、パンッ!パシーーーン・・。ジージジジジジジッ!言うとる〜っ!」

俺、うるさいなぁ(爆)
「松崎さん、最後に化粧しますね。」

「化粧?」

「そう、化粧・・。綺麗にする溶接なんですよ。」

「綺麗にする溶接。」

綺麗にする溶接・・初めて聞きました。
パンッ!パシーーーン・・。

ジージジジジジジッ!

「化粧もまた、パンッ!パシーーーン・・。ジージジジジジジッ!言うとる〜っ!」

俺、マジでうるさいなぁ(爆)
「松崎さん、出来ました。もう少しくっつきがいいと綺麗に出来たんですけど。」

「ありがとうございます!」
ノギスで計測すると、ZX-9Rのディスタンスカラーと寸分の狂いも無いのです。凄い技術だな〜と思いました。
21:14 「松崎さん、でははめてみましょうか。」
こうしてZX-9Rのホイールにベアリングがはめられていきました。

ディスタンスカラーの寸法が寸分の狂いもなく全く同寸法だから、バッチリになる事は当たり前のことでした。

感動の瞬間でした。
22:25 「はい。出来ました。」

シャフトを差し込んでホイールを廻したら、ずっと回り続けていました。

オシッコちびりな瞬間でした。
平井さんと、次回の打ち合わせをしました。

1.ZXR400のキスアームにタイヤ&ホイールをはめてみてサス受けの位置を決める。
2.チェーンラインを確認して、チェーンの通るところをザグる。
3.ザグッったところを溶接してフタをする。
4.トルクロッド受けを溶接する。
5.モリワキショートを加工する。

などです。
私の予測としては、左右のカラー調整が必要な事や、530のチェーンではタイヤに当たること他、たくさん問題点が出てくると思います。でもそれがまた、楽しいんですよね。

この一日で、かなり進みました。何より、この日の作業により、家でスイングアームにはめて、キャリパーサポートや、キャリパーのシミュレーションが出来る。とても大きなハードルを越える事が出来ました。
「平井さん、今日は本当に夜分までありがとうございました。」

「いえいえ。またいらしてください。」

平井さんに感謝申し上げます。
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