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![]() 「まっちゃき、仕事の同僚がかねてより憧れているZ400FX探してるんだけど、いい車両あるかなぁ。」 「一度聞いてみましょう。」 早速、イトウ君に電話してみました。 「イトウ君、毎度。」 「あー松崎さん、どうされましたか?」 |
![]() 「そうですね。今、整備しているのが1台ありますね。」 「一度写真見てみたいな。」 「今、沼津のアキヤマさんのガレージにあるんですよ。」 早速、アキヤマ先生に電話をしました。 「イトウ君から聞きました。今整備しているところなんです。」 |
![]() 「送りますね。確認してみてください。」 久々に見るアキヤマ先生のガレージ。懐かしい。 「とても綺麗ですね。」 「そうですね。外装はね。エンジンが調子悪くてバラしてるところ。」 伺うと、ヘッドを載せ換えている最中らしい。 |
![]() 「走りますけど、もう30年以上前のバイクですしね。現在整備の途中だし、少し煙も出るし、現状渡しを理解し納得される方ならいいと思います。あくまで現状渡しなら。これからいろいろ整備していく自信があるならいいと思いますよ。」 バーバに写真を送付し電話をしました。 「まっちゃきはどう思う?」 |
![]() 「俺も可愛い後輩だし、これからも整備の手伝いしたいし。まっちゃき、俺にも整備とか修理とか出来るかなぁ。」 「KATANAあれだけ整備出来たら出来ると思います。行く末エンジンもOHすればいいと思う。ワシもなるべく情報集めたりお手伝いするよ。」 旧車購入の判断の難しさ。30年以上前のバイクだけにりきさんも相当考えたことと思います。 |
![]() 「バーバ、FX買うなら覚悟はいるよ。大丈夫?」 「まぁ、何とか俺も頑張ってみるわ。」 ということで購入は決まっていきました。 その後、アキヤマ先生の手により最終整備、車検を取得し、沼津からアキヤマ先生の車に車載され、いよいよりきさんの自宅にZ400FXが納車されたとのニュースを聞きました。 |
![]() 2012年10月8日外装を外し、バーバの自宅に送付しました。この外装ともお別れの時を迎えました。その時送付したバーバの自宅アパートの名前が後田(ごうだ)アパートだったのです。 2012年10月13日 バーバからメールが届きました。 「先日は外装ありがとうね。今日りき君来ているんだけど、とりあえずハンドル交換してる。」 |
![]() 「まっちゃき、30センチ延長やで。ブレーキオイルようさんいったわ。」 「旧車會の人なん?」 「旧車會の人と違う。昔そうやったみたい(爆)」 「旧車會の人が復活しただけやないか〜。しかし、すごいハンドルやな〜。売ってるんやな。」 「このハンドル、3万円したらしいよ。」 |
![]() みたいな。 この日バーバが見たところによると、どうもエンジンの調子がいまいちらしい。高回転まで吹けない様子。症状を聞いて私はポイントだと察知しました。 「バーバ、ポイントカバー開けてみて。写真撮って送付してみてくれる?」 |
![]() 「バーバ、ガバナ開く?」 「ちゃんと開くね。」 電装はしっかりしている様子。さて、何がおかしいのかな。 |
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![]() その後バーバから電話を頂きました。 「まっちゃき、足廻りとかあるの?」 「ノーマルなら前後あるよ。」 |
![]() 「その前にキャブ、エンジンでしょう。」 「ちょっとフォークからのオイル漏れもあって、どうしても足廻りからしたいらしい。」 いろいろ思い出深い足廻りでしたが、本人さんの希望ならと手放すことにしました。さすがに前後足廻り梱包は大変なので、10月20日に車に足廻りを積み込み、音羽蒲郡インター出口でバーバと待ち合わせして手渡ししました。 |
![]() 「マジでか。まっちゃきええんか。」 「折角だしね。足廻りするの久しぶりだしね。ところでエンジンはどんな調子なの?」 「ヘッドカバーからのオイル漏れがちょっとだけある。明日はまっちゃきが来るまでにヘッドカバー外してガスケット塗って治しておくわ。」 |
![]() 「先日のキャブ清掃と調整で結構よく廻るようになったと思う。明日はまっちゃきも来るからちょっと心強いな。」 「楽しみにしておきます。」 こうして音羽蒲郡インターを後にしました。 |
![]() 「さ・・寒い・・。」 この季節この時間の伊勢湾岸道、寒い。 さらにひとり旅は寒い。 |
![]() 音羽蒲郡インターまでもう少し。 ここ美合パーキングは朝も早いのにメッサ車。カウンタックとかも停まっててじっと眺めていました。 暖かいコーヒー飲んでたら、もう帰りたくなりました(爆) |
![]() 「ナカマップ見たら結構近くにいるやん〜。」 「寒いで帰るわ(爆)」 メールを見ると、もう既にエンジンヘッドカバーを外している様子。 |
![]() 影からすると相当早い時間からバラし始めている。 |
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![]() これは急がないとね。早速美合パーキングを出ました。 |
![]() 「後田君はじめまして。まっちゃん★三重です。」 「・・・。」 「まっちゃき、それ、ここのアパートの名前や。」 「えっ、ゴウダ君と違うの?」 |
![]() 「はははは。あわせた。まっちゃき、ホンマによう来てくれたな〜。」 「結構寒かったな〜。この季節、湾岸は寒いね〜。」 到着した頃はちょうどヘッドカバーを閉じた後でした。 |
![]() 「いえいえ。もう戻す事もないかなと思っていたのでいい機会だったと思います。このフォークにはホワイトパワーの強化サスが入ってるから乗りやすくなると思いますよ。」 「今、ふにゃふにゃだから、どうなるか楽しみです。」 |
![]() 「ゴウダ、楽しみです。」 |
![]() 「まっちゃき、このフロントフォーク、硬くて抜けないな。」 「こういう時はこうしてしばくといいよ。」 カッキン!カッキン! 「まっちゃき、それ、こないだ買った新品のラチェットやで。」 「うわ♪ラチェットでしばいたった。傷ようさん入ってもたわ(笑)」 |
![]() 「ははははは。」 「・・・・。」 ゴウダ君は圧倒されている様子。 |
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![]() 「懐かしいなぁ・・。こんなんやったなぁ。」 「まっちゃき、これ珍しいんやろ。」 「そやなぁ。新品も出てるけど初期型は珍しいかな?初期型は刻印が薄いらしいよ。探してもそんなに出てこないと思う。」 「そうなんや〜。」 それからフォークにくっついた赤のホイールを外していきました。 |
![]() 「まっちゃき、このフォーク新品みたいやなぁ。」 「かれこれ6本買いましたよ。買っても買っても錆びてて。解体屋ジョージ君のお店で、程度の良いこのフォークに出会ったとき、即買いでしたね。今はBRCさんから新品のインナーチューブ出ているけど、当時は探すしかなかったから。」 「執念やね。」 |
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![]() 「了解。」 こうして作業は脅威のスピードで進んでいきました。 |
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![]() 急遽ホイールのみの換装となりました。 「まっちゃき、俺、フロントブレーキの空気抜きするからリア廻り頼むわ。」 「了解。」 |
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![]() 「まっちゃき、ブレーキの空気抜きがうまくいかないんさな。何かおかしいかな〜。」 「フロント右側のキャリパーは本当は左側のキャリパーを強引に装着しているんですよ。だからエアー抜きのバルブは下向いている。これを上に向けてエアーを抜いてみて。」 「マジか?」 |
![]() 「まっちゃき、キャリパーからめっちゃ空気出てきたわ。これやったんやな〜。」 「おおぉ〜。もっと早く言っておけばよかったな。」 |
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![]() 「アイドリングが全然安定しないな。」 「もう一回キャブ外して調整しましょう。」 こうしてキャブのマスターピストンの位置を調整しなおしました。 |
![]() フォーン!フォーン! 「まっちゃき、ちょっと乗ってくる?」 「マジで?その半キャップ借りようかな?」 知らない街を一周してきました。このハンドルの恐怖は凄まじいものでした。Uターン出来ないんです(爆) |
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![]() 「そやなぁ。りきやんも俺も、今晩から仕事だから、早い目に食べて早い目に寝てしないとね。」 こうして片付けをして、バーバのアパートをあとにしました。 |
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![]() 「まっちゃき、今日は本当にありがとうね。マジで助かったわ。」 「いやいや。しかし、楽しかったね。笑いすぎでお腹痛い。作業で腰が痛い。前後でちょうどいいね。」 「松崎さん、本当にありがとうございました。あと私は本当はヒキタと言うのですが、ずっとゴウダって呼んで下さって、この名前で行こうと思います。」 |
![]() 「そうですか。そう言って頂けると嬉しいです。」 「あと、あのハンドルは何とかすれば?」 「は・・はい。好きなんですけどね。」 「実は私も好きだったりしてね。」 |
![]() 「あの半キャップも欲しいくらい。」 「はっはっはっは。」 こうしてお店を出て皆さんとお別れしました。音羽蒲郡インター手前のGSで満タンにしました。帰りの伊勢湾岸道は案の定メッサ寒かった。刈谷パーキングで休憩しようかと思いましたが、遅くなるのでノンストップ。 |
![]() こうしてこの日の作業は終了しました。自分が長く装着していた足廻り、外装が新しくZ400FXを購入した方に装着されていく姿を見て、ちょっと寂しかったけれど、何だか見れてお手伝いできて嬉しかった。 |
![]() バーバのアパートの名前が後田(うしろだ)と聞いたのは2週間後の事だった。彼はまだごうだ★サンタマリアりきという名前を言い続けている(爆) |
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