2011年11月11日 部屋も片付けいよいよエンジンOHの時がやってきました。今回の目的は2012年5月の車検までにゼファー400エンジンを降ろして愛姫ちゃんのエンジンを元に戻すことにあります。

愛姫ちゃんのエンジンは2008年に腰上オーバーホールを行ったものの、クランクケースからグラグラグラっという異音が酷い状態が続いていました。

音は確実に腰下から出ていました。そして長い年月を経て音はだんだん大きくなってきていました。開けてみないと解らない状況だったのです。
プランは未定。このエンジンをバラしてクランクやクランクメタルやコンロッドの状態を確認し、その異音元を突き止め、新品に換えるべきパーツは交換し、中古でいいものは中古で行く。それ位しか解らない状況でした。

重い腰を上げ、いよいよ作業開始。

エンジンを開けよう。その前に現在のカムチェーンのタイミングをしっかりおさえておこうとクランクの位置を確認。愛姫ちゃんのエンジンはゼファー400のパルシングローターが装着されているため、クランクケースがざっくり削ってあるのがお解かりでしょうか。
ゼファー400のパルシングセンサーでは解りづらいのでZGPのガバナに交換。その後Tマークを確認しました。

この日は確認しただけで終了。
2011年11月12日 この日はヘッドカバーを開けました。幸運なことにガスケットは非常に綺麗。これは使用できますな〜。

セコイことして遠回りな事になってもヘッドカバーガスケットですからね。

いつでも交換可能なパーツですしね。

カムチェーンとカムスプロケットの位置を確認。

すごい!
サービスマニュアルP75どおり吸気側カムシャフト側はカムチェーン43番目と44番目の中間とカムスプロケットZ/5の位置・・。

2008年、3年前、ミツトモさんとエンジニアリング先生には本当にお世話になったんだなと実感・・。

かなりオシッコちびり。

排気側に至ってもEXマークとカムチェーン1番目がピッタリ。
当たり前のことだけれど、カムスプロケットのボルト穴の変換やいろいろ情報を収集してここに至ってるんですよね・・。

本当に感謝です。

このクランク、カムチェーン、カムスプロケットの写真さえ押さえておけばヘッドを取り外してもいいのでしょう。現在装着しているゼファーエンジンのPOSHシリンダとか、タカトリとかはどうなのかは解りません。ワイセコの写真はありますけど、いろいろ考えると眠れないから、とりあえず永久保存版として写真撮影を繰り返しました。
ようやく外されたヘッド・・。

ピストンがカーボンで真っ黒になっていました。

2008年に新品のピストンにしたのに、3年間でこれだけピストンにカーボン付着しているなんて・・。

2008年からの3年間で走行は20000キロ前後だと思います。
でもバイクって20000キロ走らずに売られたりしてますよね。

もともとそんなものなのかな。

このカーボン付着は想定外でビックリしました。
勢いでシリンダも外しました。
赤のシリンダーなんですけど、不思議な現象が。
前回エンジンバラしたとき、2番のシリンダーにはかなり縦筋が入ってたと思うんですけど、全く無くなってるんです。

メッサ綺麗なんですよね。

これは不思議な現象なんです・・縦筋だけに。

何でかな〜。

擦れて無くなっちゃったか?
でも無くなっているという事はいい感じなのかな。

スリーブが広がっているとか。

マイナス思考な発送は捨てて・・・。

このシリンダーはそのまま使えそうね。
2011年11月14日 このカバー外すのに2日かかりました(爆)

プラスネジだし・・。

素人には辛い作業でした。

叩きながら何とか外しました・・。

私、バイク屋さんだったら、えらいことです。
ミッションの外側あたりは、何だか複雑な構造になってました。バラすのはいいけれど、よう組み立てるかなぁ。

そのままでいけるなら、そのままで行こう。

シャフトに大きなカラーがいますね。オー○マジックさんのオスセットスプロケットはこのカラーを引っこ抜かないと入らないんです。一度大昔にオートマジックさんに電話したことがあるんです。このカラーを外す技術がないとお売りすることは出来ません・と。確か溶接して外してくださいとの事でした。今振り返ると、このカバーさえ取ってしまえば、何のこっちゃない話だったのですね・・。
クランクケースを開ける前に、ピストンを外さないといけない。

ピストンピンのクリップを外しました。

あれれ?メッサ固い。ピンが簡単に抜けないのでした。

早速アキヤマ先生にお電話を。

「アキヤマ先生、ピストンピンが非常に固いんですよね。」
「まっちゃん、それは横から叩いてあげてもどうってこと無いです。ピストンピンにうまく当たるものをあてて、横から叩いちゃってください。」

「叩いちゃってもいいのですね。」

「大丈夫ですよ。1-2も3-4も外側を外します。内側からピストンピンを外します。クリップは片方だけ嵌めておきます。組む際楽ですからね。頑張ってください。」

時間は23:00を廻っていました。これは大きな音は出せまい。後日にしました。
2011年11月16日 ピストンが外れました。
かなりカーボンが付着していました。
気長に掃除して再利用しようと思っていました。
2011年11月20日 私この日44歳の誕生日を迎えました。何やってんだか(爆)

この日はいよいよクランクケースのトップにあるボルトをすべて外しました。さて、伊勢のまっちゃんさんが言ってたようにエンジンひっくり返した時にスタッドボルトがきっちり嵌るよう、ビール瓶のケースを御用達の酒屋さんまで探しに行きました。

「こんにちは。」

「何かお探しで?」
「ビール瓶の、あのプラスチックのケースひとつ頂きたいのですけど・。」

「松崎さん、そればかりはご勘弁を。」

「私、今日誕生日なんです。」

「そんなもん関係あるかっ!」

そらそうやな〜。

ということで、家の倉庫にあった部品入れのプラケースを用意。
ちょっと持ってみる。結構重たいけれど、ヘッドを外せば自分ひとりでも持ち上げられそうね。

「何だか行けそうな気がする〜♪」

あの人どこに行ったんやろう。

「ぬぅお〜〜!」

ボッタボタボタボタァー!!!!
あ・・あかん!オイルメッサ残ってるやん!!

何とかオイル対策を済ませて、いよいよ、オイルパン外しに。

オイルパンのボルトを外す。

ドカベンの弁当よりは確実に小さい、これだけの受け皿にボルトの締め付け箇所がなんと13箇所・・。
昔、ラパイドの大将が言ってた事を思い出していました・・。

名車ホンダ400ccのあるバイクは、オイルパンを着けようにも歪んで取り付けることが出来なかった事がある。

つまりは、KawasakiZ400FXのこのエンジンを設計された方は、この箇所に如何に負担がかかるか、如何に歪むかを知っていたのでしょう・・。

そう考えると、またオシッコちびりな瞬間だったのです。
いよいよボルトを全て外しました。

ガスケット類を可能な限り再利用しようとしている(爆)おこずかい制のサラリーマンの気持ちをご理解頂ける方には、解かるかな・・・。

ダメージ無いようにゆっくりとね(笑)
いよいよ外れたオイルパン・・・。

ゆっくり開けてもガスケットの再利用は困難でした。

さてさて、開けてみると、これまたようさん重要なパーツが出てきた〜。
その前に、このオイルポンプのフィルターに溜まった、金属片に




リプトン紅茶かっ!
サービスマニュアルによると、プライマリーチェーンのたるみは25ミリまで・・・。

この愛姫ちゃんのエンジンのプライマリーチェーンのたるみは25ミリ以上っていうか、たるみすぎててもそれ以上行かないという(爆)

精密ドライバーで持ち上げた感じは、かなりタルッタルで、緩みきってる。

これは高価なパーツだけれど、ここで一発行っとかないといけないパーツなんでしょうね・・・。

逆にあのグラグラ音のもとがこのチェーンだったらいい。
早速BRCさんのページでプライマリーチェーンを検索。

13,125円。

この時BRCさんでは20%OFFキャンペーン中。

それでも10,000円弱。
カムチェーンは8,400円。

20%OFFのキャンペーンは12月末までだけに、必要なガスケット類もまとめて発注しないとと思いました。
正式な手順としては、エンジンひっくり返したまま、オイルパン側から手を入れて、プライマリーギアとプライマリーチェーン外してからクランクケースを割るのですが、どうしても開けてみたかったので、そのまま開けてしまったという(爆)

ぬお〜っ!

持ち上げた下側クランクケースに、クランクがそのままくっついてきたという面白いエンジン分解の図。
蓋側に全てがくっついてきたので、ベース側には何も残らなくなっちゃったという。
いよいよプライマリーチェーンを外そうと思いましたが、セカンダリーシャフトを固定するこのプラスネジが外れなくて苦心していました。

メッサ固い。

ショックドライバーがないと難しい様子。

この日は作業を終了しました。
2011年11月22日 ショックドライバーがガレージから出てきました。この日は会社から帰ってから思い切り叩いたりました。なんと、いとも簡単に・・。

道具ってすげーっ!

後からおのBBSを見てるプロの方からアドバイス頂いたのですが、クランクケースが割れる恐れがあるため、ここのネジはショックドライバーなど絶対使用してはいけないらしい。

ならば何を使用したらいいのかは聞かなかったし、今でも解らないという(爆)
プラスネジが取れたということで、とりあえず、オイルポンプ外しました。

恐るべきたるみを見せるプライマリーチェーン。

ドイツ戦車のキャタピラかっ1

このプライマリーチェーンのたるみこそが、あのグラグラグラグラという音の原因だったらいいのになぁ・・と再度感じていました。

あの音は確実にクランクケース中央部から出ていた・・。

だからこそそう願ってしまうのでした。
プライマリーギアの抜き方が解らない。

ここで沼津はアキヤマ先生に電話を(爆)

「まっちゃん!ますはナットを取るのよ!その後叩いたらすぐ取れますから・・。」

「ハイサー!」

何回アキヤマ先生にお電話してるのよ〜!
バラタタタタタタタタタッ!

この時時刻は22:40になっていました。

夜遅くに立てたらアカン音です。
プライマリーギアがやっとこさ抜けました。

ボトボトっ!

「なんや落ちたで・・・。」

落ちたのは、ワンウェイクラッチのスプリングなどでした。
クランクがやっとクランクケースから取れた瞬間でした。

しかし、手順が無茶苦茶です。

何や2アウト3塁で送りバントのような・・いや違う、一休さんが足利義満のなぞかけの前にとんち言うような・・いや違う、デリヘルに電話する前に待ち合わせするような・・・知るかっ!
こうして愛姫ちゃんのエンジンはケースを無事割ることができました。

特にアッパークランクケースの汚れが酷くて、掃除を開始。
2008年から3年後でかなり汚れていることが解りました。

愛姫ちゃんのエンジンのバラしがが終了したので、いよいよベースエンジンであるZGPのエンジンをバラすことになりました。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

Copyright (C) 2006 MDS matsusaki denki sho-kai. All rights reserved.