2010年6月5日 ナオちゃんから電話がかかってきた。
「ひでやん〜!出てこいさ〜!」
「あの〜。私、昨日の日本3大酷道ツーで死んでます。」
「そんなこと言わんと出て来いさー!」

ナオちゃんのイレブンは2番のエキパイのスタッドボルトが根元から大きく抜けて、修復不能となり、排気漏れがひどい状況下にありました。

ヤフオクで程度のいいヘッドを落として、あとは謎Zさんの手による腰上OHを敢行するに至ります。
秘密のガレージに向かいました。

ナオちゃんのイレブンは腰上バラバラになっていました。
謎Zさんは今までリア・フロントホイールのご相談で何度かお逢いしていましたが、私のマシンを見るのが初めてで、じっと見ていました。

「まっちゃんのマシン初めて見たなぁ。」
「そうでしたね。」
「よくここまでしましたね。」
「いろんな方から協力いただいてここに至っています。」
「フロントを強化すれば、かつての走りを取り戻せるかな。特にタイヤ。だいぶ逝っていますね。」
「そうですね、リアは十分です。満足行くフロントを是非ゲットしたいと思っています。」
「先は長いけれど、きっと煮詰めていけば行けると思うなぁ。」
またまた作業は始まりました。謎Zさんの手により手際よくエンジンはばらされていきます。

ゼファーイレブンって、ヘッドカバーが2つに分かれるのね。そしてスタッドボルトがネジ式で取れちゃうことも新たな発見でした。

「そういえばまっちゃんも腰上したことがあるのですよね。」
「したというか、眺めてただけですけど。」
「一度見てたら要領は解るはず。基本は車もバイクも同じなんですよ。」
「いやいや、無理無理無理。そうかぁ、謎Zさんは車もしちゃうんですよね。」
「このマシンはね〜、Zの歴史の教訓を生かして、様々なメンテナンスのしやすさや、新しい性能を取り入れています。こうしてバラしてもスタッドボルトが無い事や、オイルラインもそれまでのZとは違うところを流れているし、なかなかのものでしょう。」
「う〜ん、なるほどなるほど。」

かつてアキヤマ先生がエンジンをバラして教えてくれた時のような、半分理解できて半分解らないけれど、うんうんとうなずいている自分が情けなかった。

こういう会話の中、ヘッドは外されシリンダも外されていきました。
ピストンのカーボン。ナオちゃんのイレブンもこれを機に綺麗になるといいですね。

ってか、こんなにカーボンこびりついてて、取れるの〜?って言うのがこの時の率直な感想。
ナオちゃんのイレブンのピストンは外され、ピストンピンと共に並べられていきました。
「ナオちゃん?」
「何・・・ひでやん。」
「今回の腰上OHどのくらいの期間でしてもらうの?」
「明日。」
「がははは、んな無茶な〜。」
「ホンマやに、謎Zさんがそう言ってるから・・・。」
「明日って、今日の次の日、明日やに。」
「そうそう。明日。」
「そう・・・。」

信じられなかった。
クランクケースから飛び出たコンロッド・・。やっぱりイレブンともなると、シリンダもピストンも全て大きい。

こうしてこの日の作業を見た後、私は家に帰りました。
2010年6月6日 この日は伊勢のまっちゃんのガレージでナオちゃんのイレブンのピストンとキャブ掃除が行われていると聞き、朝からお伺いしました。

「おはようございます。やってますね〜。」
「まっちゃんさんのキャブ、セッティング見させて頂いてもいいですか?」
「いいですよ〜。」

ということで、急遽私のマシンがバラされる事に(爆)
伊勢のまっちゃんさんの手で私のCRキャブはすぐに外されていきました。
「ニードル外してもいいですか?」

「何をしてもらっても構わないよ〜。」
スロージェットは♯62
続いてジェットニードルを外していきます。
「本当に外していいの?」

「外して外して。」
YY8でした。
クリップの位置はこんな感じ。参考まで。
えらい簡単に留っているものです。
純正品と比較すると、長さも違うように思いました。
純正品とはこの番号。P151。
左がBITO-YY8。右が純正P-151。
ピンの先の鋭角も違うように思えました。
さてさて本題に戻ると、ナオちゃんのイレブンのピストンは新品の様な輝きを放っていました。
TMRもバラして洗浄されていきました。
バーバ君が言ってた、ムース状のキャブクリーナーって、コレのことだったのね。

メッサ汚れがとれる。透明のキャブクリーナーよりも汚れが浮き出て解りやすいという感じかな。
こうして、この日のうちに、エンジンがかかったと言うからすごい。

でも2日でやっちゃうかな・・・・。
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