2010年5月22日 この日は朝からナオちゃんのイレブンに乗せてってもらいラパイドまで行きました。1ヶ月半の時を経てようやく引き取りの日がやってきたのです。さて、ナオちゃんのイレブンはシートバンドがない。後ろのバーだけをつかんでいる状態で道中ナオちゃんフルスロットル。
「やめろ〜!オッサン〜!」
今度はジグザグ走行。
「やめろって〜!オッサン〜!本当に落ちる〜!」
生きた心地なし。正直ジェットコースターの10倍は怖かった。後で聞いた話によると、インチキレーシングのBBSのネタになるからと本気で振り落とそうとしていたらしい。この男、恐ろしさを抜けば本当にユニークなんだけど。そんなこんなで、家からラパイドさんまであっという間に到着しました。
ラパイドの駐車場には完成した愛姫ちゃんの姿が。
「大将ありがとうございました。」
「松崎さん・・、何だか変な汗かいてますね〜。そうそう、結構うまく行きましたよ。リアのトルクロッドなんですけどオフセットさせてマフラー交わそうかとかいろいろ企んだんですけども、最終的にはこの形にしました。」
「ありがとうございます。」

もの凄くレーシーでいい感じに仕上がっている。違和感なくするために、いろいろと考えて頂いたんだなぁと思いました。

「実はね〜。ちょっと乗ってみたんですよ。松崎さんのマシン。」
「え〜っ!大将、マジですか〜。何だかコメント聞きたくないですネ!」

「どうしてですか?」

「だって、怖いじゃないですか。大将のコメントだから状況そのままご説明出来るお方ですから。。知らない方がいい場合もあるじゃないですかぁ・・。」

「あ〜っはっは。そーですね〜。」

「いやいや。お願いします。だいぶ・・おかしいですか?私のFX。」
「松崎さんはどう思いますか?」

「実は前後タイヤがグズグズなのもあるんだけれど、確実にZ400FXノーマルフロント廻り、19インチの方がコントロールしやすかったんです。思ったラインに行ったというか。安心だったというか。これはあくまでもフロントの話です。リアは同じように滑っていたから(爆)違いが解らなかったというのが私の本音ですね・・。」

「実はね〜。フロント位置が高いんですよ・・。17インチでフロントが高いとね、直進安定性はいいんだけど、コーナーで曲がらない、コジながら曲げ続ければいいんだけど、ちょっと油断すると、ひやっとするというか、寝かしても曲がっていかないでしょ。」
「そ・・その通りです・・。そのままです。はい。」

「実は調整しようかな・・と思いましたが、ハンドルがいるからフォーク下げられないしネ・・。セパハンとかならフロント加重がかかって、いいかもしれないけど、今のポジションのままならちょっとバランスがね。」

「バ・・バランス。」

「このZX-4のフロントフォークには間違いなく強化スプリングが入っていますね。ノーマルのZX-4のフォークよりもかなり堅いですからね。そこに5センチはあるフロントフォーク延長キットですから。前が堅くて高いということ。そこにアップハンドルポジションというのがこのバイクのバランス。」
大将のアドバイスは完全に現在の私のマシンの状況を説明されていました。さすがラパイドの大将という感じでした。

「大将、実は今度ZRX400のフロント一式に換装する予定なんです。そこにZXR400のホイールを装着するプランで進めていますがいかがでしょう・・。」
「そうですか〜。」
「ダメなんですか?」
「実はですね〜。ZRX400のフロントフォークはこれより非常に柔らかいですよ。それなら今のスプリングの方がいい。」

「そうなんですか。」
「ZXR400のワイドホイールを装着するためなら仕方ないかも知れないけれど、ここに入っている強化スプリングを使用して、高さ調整をしていくだけでも結構いい線行くというか、ま〜松崎さんの事だから、時間をかけて、最終は、いい線まで持っていくというか、あ〜はっはっはっは!」

どんなんや〜大将〜!みたいな。

前後17インチでバランスを得る・・。これは生半可ではなさそう。次期Stageは結構手ごわそうです。

「ちょっと運転してきます。」

キュルルルル・・ドゥウン!ボボボボボボボボッ!
久々のエンジン音におしっこちびりそうでした。お店周辺をかっ飛ばしました。ビックリしたのはリアの安定感。タイヤが道路に貼り付いているような感じがしました。今まで18インチ、ZX-4のグズグズホイール&タイヤで走っていたから余計にそう思えたのかも知れないけれど、路面のギャップやリアサスの動きすら体に伝わってくる・・。最近のラジアルってこんな感じなのね・・。どんな角度でも喰いついている。それ普通なんだろうけど今まで6年間のFXにはなかった感触。リアブレーキも非常にコントローラブルでいい。
「どうでした?リアのブレーキとか感触はいかがですか?」

「大将、リア、凄いですね。貼り付いている感じでした。正直ビックリしました。ブレーキもいいですね。言うことナッシングです(ププッ)」
「次はフロントですね〜。実はフロントはね、バイクの中で一番難しいし、一番重要な部分なんですよ。ゆっくりと時間をかけて、いろいろと試して煮詰めていってください。困ったらいつでも来てください。協力します。」

「ありがとうございます。」

お願いしていたCR用スピゴットからの負圧とりも完璧に仕上げていただきました。
CRキャブを装着して以来、今まで垂れ流し状態だったから、ガソリンコックの【ON】の位置を見るのは本当に久しぶりでした。

「松崎さんがたくさん持ってきたブレーキホースね〜。これ全部中国製でしたね〜。割れているのもありましたよ。また時間があるときに、一流メーカーか日本製のものをお勧めしますよ。」

「はははは。やっぱりそうでしたか〜。メッサ青と赤ですからね〜。すいませんでした。大将、本当にお忙しい中、車検&カスタム有難うございました。」
「またいつでも来てください・・。」

「了解しました。本当にありがとうございました。」

こうしてラパイドをあとにしました。

この後、ナオちゃんと一緒に鈴鹿に行く予定でしたが、ナオちゃんに急用が出来たので、2台で伊勢のまっちゃんさんの所に寄って帰ることにしました。道中、五桂池のコーナーでラパイドの大将のアドバイスを確かめていました。
「リアは完璧に喰らいついているけれど、フロントがコーナーで曲がらないこと、ズバリなんだなぁ。すごいなぁ・・。感心してる場合かっ!」

イメージどおりのラインで走れないこと、ずっと気を遣いながら走り続ける事って、とてもストレスがかかること。けれど今の時点で的確なアドバイスを頂いて、今後の課題を見つけられたことに、ちょっと前向きに、これから先、楽しみだなぁ・・どうなるんだろうって、ワクワクしながら走っていました。

伊勢のまっちゃんさんのところでは、謎Zさんの手によりエンジンが組まれていました。沼津でも伊勢でもZ400FX熱が熱い事は素晴らしい。
その後、家に着きました。1ヶ月半振りに我が家に帰ってきた愛姫ちゃん。
家に帰ってじっと見てて、改めて今回のカスタムのクオリティの高さにうっとりしていました。
このリアで、フロントがZ400FXの足の場合どうなるんだろう・・とか考えていました。フロント19でリア17はありえないけど、現在フロントが言うことをきかないだけにそう思っていました。
前章でも書きましたが、リアの左側はタイヤとスイングアームも、スイングアームとモリワキショート管との間も、トルクロッドとタイヤの間も、全てがカツカツで、狙った訳ではない、結果論チューンだけれど、何だかそれがいい感じになっていました。
昼からは雲行きが怪しくなってきました。ラパイドの大将の言うとおり、セパハンで走ってみたくなりました。以前にアイラブモーター松阪店でZX-4純正セパハンをゲットしていたので、早速装着しました。

今までのSANSEIセパハンとは訳が違う。トップブリッジとかを外して、上から差し込みました。

夕方に、ようやく出来たので、解体屋ジョージ君のお店にお伺いしました。

「まっちゃんさん、今回は随分と変わったっスね〜。」
「どうしてもジョージ君に見てもらわないとね。」

「いつも何か変えると見せに来るっスね〜。何でなんスか。」

「的確すぎるもの。センス抜群だし。ジョージ君に褒めて貰うまで来るよ〜。」

「はっはっは。そうっスね〜。まず、ハンドルグリップつけてから来てもらえるっスか〜?」

そ・・そこかい〜。
「そうっスね〜。結構いい線いってるっスよ〜。」

「本当〜。本当〜。何だかうれしいなぁ。」

「そういえばまっちゃんさん、今GPヤフオクに238000円で出してるっスよ・・。」

「マ・・マジで・・。GPが23万円?安っ!見せて〜見せて〜。」

Z40GPは私が18〜21歳まで乗った青春そのもののマシン。見せて頂いたとき、色も黒で同じだったし、本当に懐かしかった。初めて乗ったマシンって絶対忘れられない強い記憶がありますよね。
キーを回した時のメーター液晶の動きを見たとき、21年ぶりのアクションにおしっこちびりそうでした。Kawasaki80sの旧車は本当になんともいえないおもむきがあります。動画をこちらにあげてみました。

液晶がピロピロピロって一番上まで上がる。その後、LEDと液晶が交互に点灯する。あ・あかん。これは懐かし過ぎる。

「ジョージ君、またがってもいい?」

「そうっスね〜。まだ入札無いからいいっスよ〜(笑)」
「ジョージ君、エンジンかけてもいいの?」

「そうっスね〜。まだ入札無いからいいっスよ〜(爆)」

キュルルルル・・・ドウゥン・・・・ボボボボボボボボボボッ。

「そうそう、これこれ、この音。GPの音・・。」

ボボボボボボッ、フォーーーーーーーン!!

「あー。懐かしい。今日という日はなんて濃いんだろう。」
「まっちゃんさん、ひとつ聴いていいっスか〜?」
「何?」
「このGP、外装黒なのにホイール赤ですよね。これって換えてないっスか〜?」
「記憶が確かなら、私が乗ってた黒のGPもホイール赤でしたね。キャブクリーナーでホイール拭いちゃって、雑巾が赤くなったこと覚えていますからね(爆)」

Z400FXに乗って6年が経過しました。かつての記憶は薄れて、Z400GPのタンクの形って、スイッチってこんなのだったかな?の連続でした。この車両にはハリケーンのセパハンが組まれていました。今では車検も通る世界だけれど、昔は白バイによく停められたものです。そう考えると、時代の流れって凄いなぁと感じます。
この日も暮れてきました。明日は大雨という予報。
明日からまたガレージで磨く日が続きます。
フロントの足廻りをZRX400に換装するプランが進み始めています。そうなると、このトップブリッジも半年も経たないうちにお別れとなりそう。
ラジポンは、ピストンリペアキットを新品に交換しただけで、制動力が格段に向上しました。たった一つのパーツですけど、大きな変化に驚いていました。
Z400FXのトレードマークであるこの大きなノーマルウィンカーもそのうち外されることになります。前後17インチのバランスを考えると仕方のない事なのかも。
こうして3回目の車検&カスタムは無事終了しました。
これは半年前の写真。随分変化しました。

かなり小ちゃくなるものです。モリワキショートのエキパイの形はやっぱり芸術品ですね・・。


ショックブーツとホイールはやっぱり・・・・・赤ですね〜。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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