2010年4月22日 ラパイドの大将から電話あり早速お店にお伺いいたしました。久々に見る愛姫ちゃん。何だか寂しそうでした。
「大将、毎度です。」
「一応寸法は出ました。スプロケハブは7ミリの追い込みでOKでしょう。」
「えっ!たった7ミリでOKなのですか?現在フロントに530の10ミリオフセットスプロケが着いていますが520の10ミリオフセットスプロケットはPL法の関係か何かでどこも発売されていなくて、必然と530チェーンに限定されています。そこを何とか17ミリの追い込みでは駄目でしょうか?そうする事でゼファー400純正のオフセットなし520ノーマルスプロケと520チェーンも流用できるのですが・・・。」
「それがですね〜。レーサーレプリカのマシンだけにこのハブが薄いんです。もしも17ミリ削るとなるとハブのボルト受けの強度が足りなくなるでしょう。これを見てみてください。」

「削れるところ少ないのですね、最初から結構薄い・・。」

この写真はZXR400L型(89年式以外は全部L型)のスプロケハブ。改めて見るとまだ削ってないのに、こんなに薄い。

「解りました。7ミリにします。これは仕方のないことですから・・。」
「そうですね〜。あとゼファー400純正のリアキャリパー&サポートは辞めておいたほうが無難ですね〜。」

「そ・そうなんですか・・。」
「カラーを調整すれば何とかなるかも知れないけど、手順としてセンターをあわせる、その次にチェーンラインをあわせていくと、逆側のクリアランスがなくなっていくんです。軸からストレートに上に上がってるでしょ。」
「ZXR400のキャリパーサポートは大分内側に入り込んでいますね。」

「そうなんです。ゼファー400のものだとホイールからキャリパーサポートまでの距離が長くなる、そこからスイングアームまでの距離が無いんですよ。」
ZXR400ホイール・ゼファー400ポン付けキットの写真を見てみる。確かにリアキャリパーをかなり外側に振っていることがわかる。

ZXR400のリアホイールは4.5Jとかなりワイド。ベアリング部分が相当内側に入ってるんだな・・そう思うと佐々木さんからリア廻り一式送付して頂いたことは、今回のカスタムでもの凄い大きな意味があるのでした。
「あと、松崎さんのマシンはモリワキショートが着いています。これがキャリパーからトルクロッドを伸ばしてフレームマウントにしようとしても直線でフレームまで到達できない、だからスイングアームにロッド受けを溶接するという格好になるでしょう。フレームマウントは、機能的にはいいかもしれないけど、はやりすたりで、一時は流行りましたが現在のマシンでは殆ど見ないですね。」
「そ、そうなんですか。」
「実はモンスターマシンを含めて最近のバイクはフロントのブレーキング重視で、リアはロックしないよう、なるべくリアは簡素に設計されていますね。」
「そうなんですか・・、そういえば先日のツーで新型12Rにゼファー400のキャリパーが付いていました・・。いろんな流れがあるんですね。」
「あと、フロントなんですけど、ZXR400のディスク⇔ディスク間の幅がとても広いんです。だからZX-4のアウターチューブだとキャリパー受けが中に入り過ぎて何も装着できない。ゼファー400カイのアウターチューブを使用すれば、ZX-4のオフセットの少ないディスクをこのホイールに流用すればいけるかも知れません。ZX-4のフロントホイールが3J、ZXR400が3.5Jだから、そんなに深追いしなくても3JリムのZX-4のままでいいと思いますよ。」

「今回は慌てずフロントはそのままにしましょう・・。」

「図面が出来たらまた連絡しますね。」

「了解いたしました。」
こうして、ラパイドさんで図面を書いて頂いている間に、私で出来ることはなるべく私でしようと、ZXR400のリアキャリパー一式を持ち帰る事にしました。
家に着きました。520チェーンが使えない。そう解ると530のZXR400L型ホイールに装着するリアスプロケットの準備に入りました。

AFAMさんのコンバートリストから検索すると品番は17402。車種はGPz750F、GPz1100F、Z400FX(E4)、Z400GP、Z750FX-T、ZRX1200R、ZX-9R、ZX-12Rなどなど、名だたる大型バイクがずらり。しかし、Z400FX(E4)の名前が出てきた時はちょっとビックリしました。

と言うことで17402の39丁が安くでヤフオクに出ていたのでゲット!
あわせてZX-4のハンドルポストの穴なしノーマルトップブリッジが100円で終了しそうだったのでゲット。
カワサキエンブレムをどこかに落としてきていました。見ると取付けボルトが片方ナメて折れていて、ブラブラする振動でエンブレムネジが取れて外れていました。折れたネジを取るのも面倒・・。

こちらも100円でゲット。

アンダーステムをKawasakiエンブレムを落としてきたからとかネジが折れているとかの理由でステムごと購入するバカチンは私しかいないだろう。

でも修理費より部品代のほうが安い。
ZX-4のフロントディスクが大きく曲がってて握るとブルブルしてたので、こちらも100円でゲット。これらZX-4関連部品は同じ出品者なので送料1個口。ヤフオクって素晴らしい・・。

っていうか、ZX-4のホイール以外の周辺パーツは確実にゴミ扱いされている(爆)
2010年4月24日 朝からラパイドさんから持ち帰ったZXR400リアキャリパーのメンテナンスを行いました。


エアーコンプレッサーがないから、いつものオイルグズグズピストン抜き方法で(爆)

片側が完全に固着していました。けれど固着していたのはホース取り付け口が正面についている方だったので外側から棒を差してトンカチで抜きました・・。こちら側でよかった!
シールは綺麗な様子。これはいけそう。
早速ゴールド塗装を剥離しました。アルミの腐食が結構進行していました。
ペーパーとコンパウンド、最終はマザーズで蘇っていくキャリパー。
2010年4月25日 ZXR400リアキャリパーのメンテナンスが完了しました。

ゆ・・指が痛い。パッドは新品に見えるけど実は赤く塗っただけという(爆)まぁ、合格かな?

これがスイングアーム下にぶら下がると思うと、想像だけでオシッコちびりそうです。
2枚100円のZX-4のディスクが届きました。想像通りのヘタリ具合。
画像ではわかりにくいけれど、パッドが当たる部分が相当薄い(爆)

曲がってて減っていないディスクをそのまま使用し続けるか、曲がっていないけど減っているディスクを使用するか悩みどころ。
現在、コックがCRキャブに当たりタンク後方が大きく左上がりになっているため、Kawasaki系のコックも用意しました。

多分ゼファー400用だなぁ、これは。

磨いて使用するかどうするかです。
AFAMのZXR400に使用できる530の39丁も届きました。メッサ古いパッケージに秀樹★感激。
ヤフオクにはZRX1200用と書いてあったけど、パッケージを見るとZRX1200用ではないんだな。ZXR750の時代のものなのかな。けれども古いなぁ。
ZX-4のステムも届きました。解体屋ジョージ君のお店でサドンデスチューンを行ったのでゆっくり2本並べて比べた事無かったんだけど、どう見ても下のベアリングの外径が違う。ZX-4の方が一回り小さい。
Z400FXのステムもフォークから外して比べてみました。マジで重さが3倍ほど違う。鉄とアルミ製の違い。

「ひょっとして、ベアリング小さいまま走ってたのかな?」
そう思いつつ、解体屋ジョージ君のお店で行ったサドンデスチューンの時の写真を引っ張り出してみると。
こちらがZ400FXのベアリング。
やっぱり小さいまま走っていた様子。あーコワ!
2010年4月26日 ホイールを伊勢のまっちゃんさんのお店で塗装して頂く為、ラパイドさんに寄り伊勢のまっちゃんさんのお店まで運びました。色はブラックのツヤツヤ仕様。お店には謎Zさんもお見えになりました。謎Zさんはエンジニアさんなので、ステムベアリングの相談をさせて頂きました。

謎Zさんの情報によると、ZX-4のアンダーステムにZ400FXのテーパーベアリング外径と同じものがあるということでした。25x52x18、32205。

これでZX-4ステム流用が確定したのでした。
またZX-4のフロントディスクがなかなかヤフオクに登場しない事も相談しました。

謎Zさんの情報によると、フロントにZX-4のオフセットの少ないディスクを使用する際に、ディスクが減っていても、形・寸法が同じならば、ゼファー400用の純正ディスクのフローティングピンを外してディスク部分だけを交換できることも聞きました。

これは朗報・・。ゼファー400のディスクは限りなく在庫が豊富(変な日本語)だからでした。
2010年4月28日 ラパイドの大将からお電話頂きました。
「松崎さん、全ての寸法が出て図面が出きましたよ。」
「ありがとうございました!早速取りに伺います。」

スプロケハブとカラー類、リア廻りのパーツ一式と図面が揃いました。

「大将、ありがとうございました。」
「多分これでうまくいくと思います。装着が楽しみですね。」
「大将、それとフロントの話なんですけども・・。」
「あっはっは〜。松崎さんらしいなぁ。もうフロントの話ですか〜?」
「そうなんです・・。フロントなんですけど、ZXR400のディスク⇔ディスク間の幅がとても広いからZX-4のアウターチューブだとキャリパーが中に入り過ぎて装着できない、ゼファー400カイのアウターチューブを使用すれば、ZX-4のオフセットの少ないディスクをこのホイールに流用すればいけるかも知れないとのことですが、ゼファーカイのショックブーツを用意すればうまく行くのでしょうか?汎用のキャリパーサポートとか利用すればブレンボとかの装着も行けるのでしょうか?」

「行けると思います。ゼファー400カイのホイールディスク間とZXR400ホイールにZX-4のオフセットの少ないディスクを装着した時のディスク間はほぼ同じと見ています。なので、メーターギアの追い込みと右のカラーを作れば意外と簡単に装着できると見ています。」
こうして、フロントの仕様も固まっていきました。

ステムはZX-4用をベアリングを打ち換えて使用、フロントフォークは40ミリ延長ZX-4インナー(41パイ)をそのまま使用でゼファーカイアウターチューブを使用、ZXR400ホイールにオフセットの少ないZX-4ディスク使用、ゼファー400のディスク外側があえば、フローティングピンを外してディスク内側はレッド(爆)でアルマイト加工、ディスク交換、ゼファーカイ用ブレンボキャリパーピッチ40ミリのキャリパーサポートを装着してブレンボを装着、センターあわせをして右カラー作成、左はメーターギアを極限まで削る。

いったいいくらかかるの?(爆汗)気の遠くなるプランでした。
結局、ドナー君から受け継ぐものはゼファー400のスイングアームとフレームのサス受け延長カラー、フォークインナーチューブ、ライトステーだけになるのか・・と思うと、メッサブルーになりました。

でも、このマシンと出逢えたから、狭きZ400FX装着可能パーツの世界から一歩外に出る事が出来たし、いろんな試練の中で新しい学びの機会を与えてくれた、それは間違いの無いこと。確かにグズグズだったけど、MDSのStageで、もの凄く大きな意味を持つマシンだったのです。
ZXR400のハブが非常に小さいのでZ400FX-E4ハブと比較していました。Z400FX-E4とZXR400はスプロケットのビスピッチが共通というのも面白い話でした。

こうして、削られるリアスプロケット、カラー類一式は、沼津アキヤマ先生のガレージに送られることになりました。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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