2008年6月23日作業9日目。塗装の順番としては、フレーム、足廻り、その後組み付け。確かに、フレームだけを塗装しても、足をつけなければずっと地べたに置くことも出来ないし、エンジンを載せることも出来ない。なので、足廻りの塗装の段取りを行うことにしました。
まずはフロントフォークのショックブーツ。液体洗剤と、テフロンスポンジやペーパーで汚れを落としていきました。
続いて、リアホイールのベアリング部のマスキング。
E4ホイールは構造も複雑。E3ホイールにはない、こんな溝も綺麗に掃除をしなくてはならない。
ヤフオクで購入した時は綺麗だったのになぁ。と思いながら、ひたすら磨きました。
顔が笑っている。まるで子供のようですね(爆)
「まっちゃんさん、リムの部分はバフがけしておいてください。」

「了解!」

ということでリムのバフがけをしました。
結構光ります。
続いてフロントホイール。こちらも綺麗に液体洗剤で洗い流しました。
その後、リム部をバフがけ。E3のホイールと、E4のホイールはリムの幅がまるで違います。
そんなことも気にせずに、ひたすらバフをかけ続けました。
ご覧のように、新車の輝き。
結構、いい感じに光ってきました。こうなるともっと光らそうと意地になって、ひたすら磨き続けたのでした。
最後は写真のようになりました。
2008年6月26日作業10日目。

「まっちゃんさん、今日フレームにエポキシプライマー塗りますよ。」

「マジですか。」

「結構錆が廻ってきてますので、ブラシで取ってあげてください。」

「はい・・。」

このブラシの工具もなんだか焼肉やで見たバクダンのような工具。なかなかいけている。錆は瞬く間に取れていきました。
ブラスト後2週間でも生鉄なのでうっすらと錆が出ていました。必死で磨きました。
生の鉄は独特の香りがします。昔、マクセルのカセットテープの封を開けたときのような(爆)血のような・・。不思議な香りがします。
素手で触ったところ、指紋などくっきりと錆が浮いていました。
「磨きすぎてフレームナンバー無くなったりして・。」

「Stage89で終了ですやん・。」

「はははは。」

「しかし輝きましたね〜、そのままクリア吹きましょうか?」

「・・・。」
「そろそろ脱脂しましょうか?」

「脱脂ですか?」

「そう。これで拭き取ってください。」

多分シンナーだったと思います。最後の脱脂作業を行いました。
ステムベアリングのところにマスキングを。
23:32分いよいよオールコートミツトモさんのお店のブースにフレームは運ばれていきました。
かなり磨いたのと、脱脂したこともあって、ブラストをかけた時のようなつや消し感はなくなってすごい輝きをしていました。
特にネックの強化溶接部分はエポキシプライマーを塗ったらどうなるのか楽しみでした。
いよいよ調合が始まります。
たったこれだけの量で足りるんだな〜、と作業を眺めていました。
「健康診断で飲むバリウムメロン味みたいですね〜。」

「なんや、まっちゃんさんはたとえ話がマニアックでわからんですわ〜。」

「これ、メロンのにおいしたらオモロイやろな〜。」

「全然面白くありません。」
今回塗って頂くエポキシプライマーはヨーロッパ製。パッケージだけでもおしっこちびりそうでした。
このエポキシプライマーの威力は、60'sのアメ車の鉄板に塗り屋外放置しておいたものを見せてもらったんですけど、全く錆が浮いていなかったのでかなりの威力があるものかと・。

薄緑色・・。

「何の説明もなかったら、多分まっちゃんさんは、フレーム薄緑色にすろと思われるかも・・。」

「はははは。そんなことあるかい〜。」

みたいな。
23:40いよいよ塗装が始まりました。
シュー!っと手際よく塗られていきます。さすがプロ!という感じです。
「うっひゃ〜!本当にメロン色なんですね〜。」

「・・・・・!」

「すいません。」
「これエポキシプライマー塗ったら、その次は何塗りますの?」
「サフェイサー、ブラック、クリアーですね。」
「すごいなぁ!4層でつか?」

「そう。エポキシプライマーが乾いたらペーパーあてて。サフェイサー、ブラック、クリアー、それらはいっぺんに塗るんですよ。」

「3回いっぺんですかぁ。忙しいなぁ。」

「すぐ、すぐ。」
そうしているうちに、ほとんど塗られていくエポキシプライマー。
そして、くまなく塗られていないところをカバー。
ネック部も新車のように仕上がっていきました。特にこの部分は錆がひどかったところ。信じられないほど嬉しさがこみ上げてきました。蓋をしたところも、違和感無く仕上がっていきました。
フレームと見事に同化していきます。
テール部分も綺麗に仕上がっていきました。
それから、上下左右から重ね塗りしていきました。
動画で撮っておけば良かったかな。素早いアクションの連続でした。
いよいよ終盤にさしかかってきました。
キャブ後ろの強化パイプ。この溶接は走りにどれだけ影響を及ぼすのか、楽しみなところ。
「まっちゃんさん、そろそろですよ〜。」

「お疲れさまですね。」
隙間という隙間まで入念に塗られていきました。
「はい、出来ましたよ。」

「ありがとう〜。」
フロントのネックの部分が何とも言えない仕上がりになりました。しばらく眺めていました・。
いい感じです。
今まで思ったことは無かったんですけど、Kawasaki旧車のフレームにつく様々なガセットの造形美におしっこちびりそうでした。
強化のためにつけて頂いた蓋も見事に同化していました。
エアクリボックス部に着いた強化パイプ。いい感じです。
左サイドカバー部分。この部分ももともと錆が多かったところ。綺麗に仕上がっていました。
その上の蓋部分。見事に同化しています。
Z1やZ2ならメイン1本サイド2本合計3本あるメインパイプ。Z400FXは1本。この強化溶接が走りにどう影響するのか楽しみです。
細かい隙間も綺麗に仕上げていただきました。
PMCレイダウンブッシュセットも綺麗に仕上がっていきました。このあと取り外されるとは(爆)
この日は嬉しくて何枚も写真を撮り続けていました。
こうして作業10日目は幕を閉じようとしていました。
ミツトモさんのガレージに置いてあったハコスカとZ400FXフレーム。この写真だけなら70年代の写真といっても違和感ないかな。
時計を見ると日付は変わって6月27日0:15分になっていました。
Z400FX TOPへ  NEXT STAGE

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