2004年4月・春・吉日。いよいよ念願のZ400FXを購入しました。購入は、我が家から80キロ離れた旧車専用ショップ。バイクは売っているけどバイク屋さんではないらしい。E3シルバーカラー。今まで15年間は松阪のオート○クさんの倉庫に眠っていたフェックスらしい。現状渡しで45万円。

引き取り当日は朝からヘルメットだけもって桑名駅まで出かけ、名古屋の友人であるkouさんに桑名駅まで迎えに来てもらいました。
kouさんの愛車ゼファー1100の後ろでワクワクしながらお店まで直行・・。桜がとても綺麗な日でした。

いよいよこの物語のはじまりです・・。お店に着き、Z400FXにまたがり、キーを差し、セルを回し、エンジンをかけました。

「キュルルル・・ドウゥン!」

昔から憧れだったバイクのサウンドとエンジンの振動に、オシッコちびりそうでした。
でも、ずっと様子を見ていたkouさんは、
「まっちゃん、俺、はっきり言ってあのお店信用できないんだな。」

「そ・そう思う?」

「だって、まっちゃんの相棒、すごい状態じゃん・・。よく見なよ。普通じゃぁないよ。」

「ま・バイク屋さんじゃないから仕方ないよ。」
「とりあえず安心出来るように必要最低限のパーツを交換しに鈴鹿の南海部品まで行こうよ。」

「あ・ありがとう。」

こうしてkouさんと鈴鹿の南海部品まで2人で走りはじめました。走り出して、いきなり異変が・。F3.25H19 R3.75H18のタイヤが石のように硬くなっていて、横断歩道のペンキに乗り上げるたびに10センチほどズルっと滑る・・。死・死ぬぅ〜。そうしながらも、桑名インターから高速に乗り鈴鹿インターで降りました。
ところが鈴鹿のイオン前の交差点でバッテリーが完全に上がり突然の停車・・。運良く鈴鹿南海部品の近くだったからkouさんがバッテリーを買いに行ってくれました。kouさんは大昔にZ400FXに乗っていた事があるので、Z400FXについてはとても詳しかった。交差点横の歩道でバッテリー交換までお願いしてしまいました。
「まっちゃん、バッテリーはこれで大丈夫だと思うんだけど、その石のようなタイヤも替えておいたほうがいいんじゃない?」
「そ・そうですね、そうしましょう・・。」
そして鈴鹿の南海部品まで行き、前後TT100GPに交換。時計を見るともう午後4時を回っていました。ここでkouさんと別れる事に。
「kouさん、今日はありがとうね・・。」
「いや〜、心配だなぁ。本当はまっちゃんの家まで行きたいところだけどあと35キロ、あともうすこし、気をつけてね・・。」

「今日は本当にありがとうね。」

「じゃあ、行くよ。」

「ありがとう。」
ここからひとりだけに非常に心配になりました。でも、バッテリーもタイヤも新品にしたから大丈夫かな・・と思うのもつかの間、今度は河芸あたりでメッサガソリン臭くなってきました。キャブを見るとガソリンが滝のように漏れている。漏れたガソリンがクランクケースの上で蒸発して湯気が出ている・・。
これは危険と、走っては停車、走っては停車を繰り返し、家に着いたのはなんと夜8時をまわっていました。鈴鹿から4時間もかかっていました。オイル窓を見るとオイルが確実に増えている。きっとガソリンがまわっているいるに違いない・・・。自分でチョイスしたことだし、折角の出会いだし、バイク屋ではないバイク屋さんには苦情の電話はしませんでした。

こうして私と愛姫・Z400FXとの出会いは波乱の幕開けとなったのでした・・。
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